写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2005.12.17
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
気にいったものにカメラを向けたら逆光だった。こんなとき、あなたならどうしますか? 「逆光だ、どうせ写らないから撮らないでおこう!」では、せっかくのシャッターチャンスを逃してしまいます。
最新型のカメラなら、デジタルでもフィルムでも、逆光の光線状態でキレイな写真を撮ることは、それほど難しくはないので、対処のためのちょっとしたテクニックを覚えておいてください。今回は、そのためのレクチャーです。
なお、カメラに詳しくない方のために補足説明しておくと、逆光とは、撮りたい被写体の後ろ側から光が当たっている状態のことで(撮影者から光源が見える)、背景の方がまぶしく見えて、撮りたい被写体の正面が「日陰」になり、写真には暗く写ってしまうことがあります。そこで、被写体が暗くならないように露出を調整するのが「逆光補正」です。逆光の反対で、撮りたい被写体の正面に光が当たっている普通の光線状態(撮影者の背に光源がある)を「順光」といいます。
最新の各種デジタルカメラ、およびフィルム一眼レフカメラでは、内蔵露出計が、画面の各部分の露出差を、構図や距離情報なども含めて勘案し、すでに露出補正された状態の演算結果をリアルタイムで出してくれるので(多分割測光などと呼ばれる)、自動露出に任せておくだけで、まったく問題なく撮影できることが多いです。人物撮影で単純に背景だけ明るい場合などでは、演算誤差も少ないので、そのまま何ら補正を行わずに撮影しても、キレイな写真になります。もし、心配であれば、デジタルカメラの場合は、一度撮影してみて、モニター画面を確認してください。フィルムカメラでも、AF一眼レフタイプなら、現在では、ほとんどすべての機種に多分割測光(メーカーにより呼び名が異なる)が採用されているので、ネガカラーフィルムで撮影する場合であれば、あまり逆光を気にしなくても済みます。
自動露出モード(マニュアル以外)を選択している場合に有効な対処法。プログラム・絞り優先・シャッター優先などのモードを使用しているときは、カメラのフレーミングを変えると、露出値も画面に入る被写体に合わせて自動的に調整されますが、この自動的な露出値の変化を一時的にホールドする機能を「AEロック」といい、一眼レフカメラでは、背面の右手の親指が当たるところなどに、専用の操作ボタンが付けられています。撮りたい被写体に近寄るか、ズームレンズでアップにする、あるいはスポット測光モードを使用して露出をディスプレーに表示させた上で、AEロックボタンを使用。これで、明るい背景の影響を除いて、撮りたいものに露出が合わせられます。そして、AEロックボタンを押したまま、もとの撮影ポジションに戻って構図を決定し、シャッターボタンを押せば撮影は完了です。機種によっては、シャッターボタン半押しでフォーカスロックしたとき、同時にAEロックもかかる場合があります。詳しくは、お使いの機種の取り扱い説明書をご覧ください。
AEロックでは、AEロックボタンから指を離すと露出のホールドが解除されてしまうので、2枚以上の写真を撮りたいときは、同じ動作を繰り返さなくてはなりません。また、2回目の撮影時に、微妙に露出値がズレてしまう場合もあります。そこで、露出設定を一定に保つために、マニュアル露出モードに切り替えて、撮りたい被写体の露出値を先に手動で設定してから、フレーミングを決めて撮影する方法もあります。多くの機種では、被写体を測光した露出値の目安と、設定されている絞りとシャッタースピードの数値のズレを、プラス/マイナスでグラフまたは数値で表示してくれるので、勘に頼らなくてもマニュアル撮影が可能です。
(次回に続きます)
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