写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2006.09.02
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
今年の夏も、全国でたくさんの花火大会が開催されました。各地にあるキタムラ店舗のスタッフも、休日を利用して、思い思いのスタイルで打ち上げ花火の写真を撮影したようです。そんな数多くの花火写真の中から、特に印象的な作品を集めてみました。この夏、花火大会に行った方も、忙しくて行けなかった方も、写真のいろいろな花火を見て、来年の夏の参考にしてください。花火撮影のコツも、ご紹介します。
(掲出の各写真には著作権があります。ほかの媒体・WEBサイト・ブログ等への無断転載は堅くお断りします。)
花火全体を画面いっぱいに取り入れて真ん中でとらえた作品。
このようにピッタリと位置を合わせて撮るのは、なかなか至難の業なのです。鮮やかな紫色ですね。
(引用元:岐阜県/多治見・バロ-多治見南店)
地上の林を一緒に写し込んだ構図、空に舞う花火も、こう見ると、まるで流星群のようです。
(引用元:北海道/帯広・イーストモールいちまる店)
花火の中心部だけアップにした大胆な構図。
火薬が爆発する瞬間の迫力が感じられます。
(引用元:高知県/安芸・安芸店)
天空の花火と地上の夜景、競演する光のマジックが二度は見ることのできない瞬間のアートを描き出します。
(引用元:兵庫県/赤穂・赤穂店)
南の島に椰子の木が揺れているイメージのネオンサインみたいだけど、よく見ると、これも連発の打ち上げ花火です。
(引用元:岩手県/花巻・下小舟渡店)
宮島のシンボル、厳島神社の大鳥居が花火の光だけで浮かび上がって、一枚の影絵のように美しく幻想的な雰囲気。
実際にこの場で花火を見るときとはまた違う、独特の作品性は、写真に撮るからこそ表現できるものでもあります。
(引用元:広島県/ダイヤモンドシティ・ソレイユ店)
デジタルでもフィルムでも可。マニュアル露出でB(バルブ)が使えるもので、なおかつマニュアルフォーカスがあるものが便利です。多重露光機能があるとベスト。絞り値の選択という点も考慮すると、一眼レフが最も実用的です。
一眼レフの場合、花火が上がった夜空を全体的に撮るなら標準ズームでOK。花火を1発だけアップで撮るなら、200~300ミリ程度(デジタルは35ミリ判換算値)で撮れる望遠ズームもあると便利です。レンズ交換している余裕がないことがあるほか、基本的には絞り込んで撮ることになり、開放絞り値の明るさはほとんど関係がないので、単焦点よりズームレンズが良いでしょう。
ISO感度は100程度の低感度フィルムが最適。空は暗くても、花火そのものは意外と明るいので、高感度フィルムだと露出オーバーとなり白トビしてしまいます。デジタルカメラの場合は、ISO感度を100程度にセットしておきましょう。
打ち上げ花火の軌跡を写して広がり感を表現する場合は、数秒程度の長いシャッターを切ることになります。当然、手ブレ補正だけでは限界があるので、しっかりした三脚を使ってカメラを固定しましょう。なお、三脚があると、自分の陣地を確保する「場所取り」の効能もあります。
リモートコードまたはケーブルレリーズ。カメラのシャッターボタンを指で押すのではなく、リモートコードを使うことで、撮影する瞬間の振動を抑えることができます。
デジタルカメラや電子制御式のフィルムカメラの場合、スローシャッターでの撮影が多くなると、電池の消耗が早くなりがちです。なお、旧式の機械式カメラであれば、もともと電池がいらないので、予備電池の心配はありません。
花火を撮るだけなら、内蔵露出計も不要ですから、安い中古カメラを花火専用に使う手もあります。
手元が暗いので、カメラの設定を操作したり、カウンターを確認したり、フィルムを交換する場合に、小さなライトがあると便利です。
草が多い場所に長時間居ると、蚊が寄ってきます。撮影には関係ありませんが、これもあれば快適です。
ズームレンズは、画面上で撮りたい大きさに応じて、画角を調整します。直進式ズームの場合、上に向けると自重でズーム位置がズレることがあるので、撮影時は注意が必要です。
AFを解除して、マニュアルモードで無限大∞に固定します。撮影時は、指先でピントリングを不用意に触って、ピント位置がズレないよう、事前に確認しましょう。
自動露出を解除して、マニュアルモードを選択。絞りはf8~11程度に設定します。絞り開放に設定することは少ないので、それゆえレンズは大口径でなくても構いません。絞り値を変えて何枚か撮っておけば、露出の失敗も回避できます。花火大会の開始時間が早くて、まだ空が明るい場合は、やや絞り気味にしたほうが良いでしょう。花火そのものは明るいので、注意する必要があるのは露出アンダーより、露出オーバーです。シャッター速度はB(バルブ)に設定。花火が上がった瞬間にリモートコードのボタンを押し込みシャッターを開放、そのまま押し続けて、花火が開ききったら指を離し、シャッターを閉じます。
花火は、少しずつ時間的な間隔を置きながら打ち上げられることが多いですが、多重露光機能を使えば、同じ画面に複数の花火を取り入れた、にぎやかな写真にすることができます。ズームレンズを広角側で使う場合、1発だけでは、何も写っていない黒い空の部分が多くなりがち。写真にしたときの画面のレイアウトを考えて、複数の花火を多重露光で撮影すると、迫力ある作品になります。多重露光ができないデジタルカメラの場合は、定点で複数の写真を撮影しておいて、後でパソコンを使って1枚に合成することもできます。芸術的表現を目的とした写真作品であれば、合成もOKです。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。