写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2006.09.23
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
デジタルカメラには、フィルムカメラやレンズ付きフィルムに比べると、信じられないほど膨大な機能が付いています。その機能の豊富さゆえ、便利なはずが、かえって操作が難しそうな印象を与えてしまい、初めてデジカメを使う方にとっては、親しみにくい機械になっている一面もありそうです。
そこで、デジカメを使うとき、どの機種でも必ず覚えておくべき、主な基本操作がどれくらいあるか、抜き出してまとめてみました。これは知識として頭で覚えようとすると難しくなるので、実際にお手元のデジカメを操作しながら、使い方を体感してみてください。
デジタルカメラは電子機器なのでメインスイッチ(主電源)があり、ON(起動状態)にしないと、液晶が表示されないほか、ボタン操作を一切受け付けてくれません。また、撮影を完了したら、必ず電源をOFFにする必要があります。
ON状態のままでは、電池の消耗が早くなったり、携行中にボタンに触れて、不用意に設定が変わってしまうこともあるので、使い終わったらスイッチを切る習慣を付けておきましょう。なお、メモリーカードにデータを書き込んでいる途中に電源を切ると、データが壊れてしまいますので、OFFにする前にカードスロットのアクセスランプを確認してください。
露出モードの一つで、絞り・シャッター速度の両方ともカメラが自動で決めてくれる設定状態。コンパクトタイプではプログラムモードしかないデジカメもありますが、一眼レフの場合は露出モードの切替ができるので、自動露出で撮りたいなら、このプログラムモード(もしくは全自動モード)を選んでおけば、とりあえずほとんどの撮影で失敗はありません。被写体別に用意されたシーンモードは、プログラムモードの応用です。
ズームレンズの焦点距離、およびデジタルズームの倍率を調整する操作。
コンパクトタイプでは、電動式ズームが採用されているので、2つのボタンを使って広角側、または望遠側にズームしていきます。カメラボディの表示では、広角がW(ワイド)、望遠がT(テレ)と書いてあり、指先でどちらか一方のボタンを押すとその方向へズームし、離すとそこで停止します。
ボタンを押し続けると、広角端または望遠端まで行って止まります。途中の焦点距離を使いたいときは、ファインダーや液晶モニターを見ながらズーミングして、適当なところでボタンから指を離します。
一眼レフタイプの場合は、レンズの鏡筒の一部が回転式のズームリングになっているので、ファインダーを見ながら、これを手動で回して使いたい焦点距離になるように調節します。一眼レフのレンズは、いずれも基本的に手動式なので、ズーミングのために電力を消費しません。
現在のデジタルカメラは、すべてオートフォーカスなので、これを使いこなすために、シャッターボタン半押しという操作を必ず習得する必要があります。これは、AFを駆動して、被写体にピントが合ったところで、まだシャッターを切らずに待機している状態。つまり、撮影せずにピントだけ合わせたい場合、この半押し操作を行います。ここでピントがしっかり合ったことを確認して、シャッターボタンをいっぱいまで押し込めば、実際にシャッターが動いて撮影できます。
なお、現在のカメラのシャッターボタンは電子的なスイッチなので、それほど指先に強い力をかけなくても、スムーズに操作可能です。シャッターボタン半押し状態をキープしておけば、カメラの向きを動かして構図を再調節しても、一旦合わせたピントがズレることはありません。これを、「フォーカスロック」または「AFロック」といいます。
2人並んで風景をバックに記念写真を撮る場合、そのままAFを使うと構図によっては背景のほうにピントが合って、肝心な人物のピントがボケてしまうことがありますが、まず先に人物にピントを合わせてフォーカスロックしてから構図を調整して撮れば、メインの被写体からピントを外すことなく撮影することも可能。シャッターボタン半押しを操作するときの押し込み具合は、機種によって違うので、実際に使うカメラで試してみてください。
撮影する場所の光源に合わせて、眼で見た通りの自然な感じに色が再現されるように、自動で調整する機能。
ホワイトバランスは、マニュアル設定もできる機種が多いですが、一般的な撮影では、とりあえずオートに設定しておけばOKです。
撮影状況に応じて高感度を選び、高速シャッターを設定するタイプの「手ブレ軽減機能」を採用している機種では、ISO感度を自動設定モードにしておかないと、手ブレ軽減機能がはたらきません。一眼レフなど、自動感度モードがない機種では、ISO400程度の標準的な感度を常用とし、必要に応じて切り替えると良いでしょう。
コンパクトタイプでは、フラッシュ発光の有無までカメラが判断する機能を備えた機種もありますが、一眼レフの場合、基本的にフラッシュを使うかどうかは、撮影者が自分で判断します。
室内など暗い場所で撮影するとき、手ブレ警告の表示が出る、または警告音が鳴った場合は、フラッシュをポップアップしましょう。なお、使い終わったフラッシュは、自分で操作してOFFにする必要があります。
必要がないところでフラッシュをONにしておくと、一眼レフではシャッター速度の高速側(シンクロ同調速度以上)が使えなくなって露出値の選択に制限を受けるので、忘れずにフラッシュを元通りの位置に格納しておきましょう。
デジタルカメラで撮影するには、撮った写真のデータを記録する媒体、つまりメモリーカードが必要です。
これは別売りの場合が多いので、自分でカメラに装填しなくてはなりません。そして、撮影した写真を、お店でプリントしたり、パソコンに取り込む場合は、メモリーカードをカメラから取り出す必要もあります。
こうした、装填と取り出しの方法については、取扱説明書を読んで、必ず正しい手順で行ってください。乱雑に扱うと、カードやその中の写真データ、およびカメラのカードスロットを破損することがあります。
カメラにUSBケーブルを接続すれば、カードを装填したままパソコンやプリンターで写真データを読み込めますが、パソコンにUSB端子経由でデータを転送する場合は、あらかじめカメラ付属のCDからパソコンソフトをインストールしておく必要があります。
カードを容量いっぱいまで使ったとき、プリントまたはパソコンへの画像転送後、データを消去し、再度カードを記録可能な初期状態に戻すこと。
カードのフォーマットは、必ず撮影に使用するデジカメの搭載機能を使って行う必要があります。まだ値段が高いメモリーカードを有効に使うためには、ぜひ覚えておきたい操作です。
デジタルカメラの多くは、専用の充電式バッテリーを電源として使用しています。したがって、デジカメを使用するときは、直前にバッテリーを充電してから、カメラに装着する必要があります。
また、パソコンやプリンターに、ケーブルを介して撮影済みの写真データを転送するときにも、カメラ本体の電力を要するので、撮影後、バッテリーが消耗している場合は、画像転送前に再度の充電または予備電池、AC電源との交換が必要です。乾電池対応タイプ以外の機種では、専用の充電器も付属している例が多いので、取扱説明書に記載されている規定時間まで充電してください。充電には、通例、数時間程度を要します。
デジカメを有効に活用するには、最低限、以上の各項目の操作を覚えておく必要があります。
基礎とはいえ、意外と覚えることが多くて大変そうな印象を受けるかもしれませんが、これらの操作項目を大別すると、撮影前の準備段階で設定した後は動かさないで良い部分と、1枚写真を撮影するたびに反復操作を繰り返す部分があることに、気が付かれると思います。
こうした基本操作は、一度、実物のデジカメを使ってみれば、頭よりも体で覚えることができ、忘れることはほとんどないと思いますので、ご自分のペースで、しっかり確実に暗記してみてください。
なお、カメラを買う前にカタログで機能を見比べるときは、専門用語を知っておいたほうが便利ですが、実際に撮影する段階では専門用語は必要なく、使い方さえ理解していればOKです。ここに書かれている文章そのものは覚えなくても構わないので、カメラを動かす手順のほうを意識して、撮影を練習してください。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。