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写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー

※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

2006.11.11

ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!

【デジタルカメラの常識】
現行機種なら付いていて当然の機能とは?

デジタルカメラは、日進月歩でその性能が向上していますが、その商品説明では、従来機種との違いに絞って機能を説明することが多いので、既に定番化した機能は、あえて話題として触れられないこともよくあります。

しかし、このような付いていて当然というスペックでも、初めてデジカメを買う方にとっては、まったく未知の機能であることも確か。ということで、現行機種の新製品紹介では詳しい説明を省略するような、定番機能の数々をまとめてみました。ここに挙げた各機能は、単なる机上の知識だけではなく実際の撮影でもよく使うので、この機会に、ぜひ覚えておいてください。

ほぼ全機種に搭載されている機能の例

内蔵フラッシュ

デジタル一眼レフからレンズ付きフィルムまで、一般消費者向けのカメラの場合は、現在では必ず小型のフラッシュが内蔵されています。

フラッシュONのスイッチ操作、もしくはフラッシュ部分の手動ポップアップにより作動し、本体の電池から電力をチャージすることで発光する仕組みです。発光部分が小さいので、あまり遠くまで光が届きませんが、標準ズーム相当の焦点距離で記念写真を撮るような場合は、これだけでも十分に実用的です。

光が届く範囲は、カメラの取扱い説明書に必ず書いてあるので、その範囲内となるよう被写体に近づいて撮影するのが、内蔵フラッシュを上手に活用するためのコツです。

なお、プロ用高級一眼レフでは、内蔵フラッシュのない機種がほとんどです。

光学ズームレンズ

カメラの搭載レンズ(一眼レフの場合は基本セットとなる1本目のレンズ)は、現在ではズームレンズが主流で、単焦点レンズのほうが少数派です。

カメラの広告では、「広角28mmレンズ搭載」などと書かれていることもありますが、コンパクトデジタルカメラであれば、正確には、「広角側が28mmから始まるズームレンズ」という意味であることがほとんどです。

まれに、上級の写真愛好家に向けた、本当に単焦点レンズ付きのカメラもありますが、基本的には、一般消費者向けのカメラはズームレンズ仕様。広告にズームレンズと書かれていない場合でも、ズームレンズは原則として搭載されているものだと思ってください。

それでも気になる場合は、カタログの仕様表を参照することで、レンズの焦点距離を確認できます。

デジタルズーム

コンパクトデジタルカメラ、および電子ビューファインダー方式のデジタルカメラでは、撮影前に構図を確認するための液晶画面にも、一旦、画像センサーを経由した映像をリアルタイム表示しているので、その構造上、デジタルズームに対応できます。つまり、レンズが交換できない小型デジカメには、必ずデジタルズームがあります。

一方で、主なデジタル一眼レフカメラは、シャッターを実際に切ったときだけ、画像センサーにレンズを通った像が届く仕組みとなっているので、デジタルズームがありません。デジタルズームは、高精度の画像センサーが持っている画素数の多さを活用して、画像を部分拡大(トリミング)することで望遠効果を得ています。

したがって、画質性能を下げたモードで使用した場合ほど、相対的な拡大倍率は高くなります。光学ズームとの併用も可能であり、画質の妥協を許せば、かつては一眼レフと超望遠レンズがなければ撮れなかったような写真も、コンパクトデジカメ1台だけで撮影できます。

最近の機種では、焦点距離に応じて、光学・デジタル両ズームの最適な組み合わせを自動調整するモードが付いた例もあります。

画質モードと圧縮率設定

デジタルカメラの性能は、最高画質モードに設定した状態を想定して解説される場合が多いですが、ユーザーが実際にカメラを使用するときは、記録媒体の容量や、パソコンで表示する場合の画質性能の限界、写真をメール添付する場合のデータサイズなどの問題から、むしろ画素数が少なく、データが軽いほうが都合の良いこともあります。

こうした実践的な撮影状況にも柔軟に対応するため、デジカメには、画質モードを最高時よりも低く設定し、画角を一定に保ちながらも、縦・横の画素数は少ない画像として撮影できるようになっています。また、画像を記録するJPEGファイルの圧縮率も、ほとんど元画像と変わらない最高画質から、データ圧縮処理の度合いがより強くなるノーマル画質まで、数段階に調節することができます。

画素数が多い設定でも、データ記録時の圧縮率が高ければ、写真1点当たりの記録媒体使用量を少なくして、よりたくさんの写真を連続して撮影することも可能です。

シーンモード

現行のデジタルカメラでは、露出設定に、必ず全自動撮影モード、またはプログラムモードが搭載されています。また、エントリークラスのコンパクト機では、プログラムモードしかない機種がほとんどです。

そのプログラムモードには、ほぼ全機種において、同時にシーンモード(機能名称はメーカーにより異なる)という、露出設定のバリエーションも搭載されています。これは、撮りたい被写体に合わせて事前に絵文字を選べば、最適な露出パターンで撮影できるというお助け機能。最近発売された機種のシーンモードは、選択肢が非常に多いので、概略的な商品説明文では、詳細な記述を割愛されることが多いようです。

動画モード

デジタルズームが使える、コンパクトデジタルカメラ、および電子ビューファインダー方式のデジタルカメラでは、画面の部分拡大機能と一緒に、動画モードも搭載されているのが通例です。

リアルタイムで液晶表示される確認用の画像そのものが、画像センサーを経由した動画なので、それを記録するのは簡単というわけです。デジカメの動画モードでは、現行の地上波テレビ放送と同じ程度の画質で撮影が可能。画像は、写真と同じメモリーカードに記録されます。

ビデオカメラ専用機との違いは、ズームレンズの使い勝手や、音声記録の性能、電池の持続時間、そして記録媒体の種類と容量など。

動画記録はメモリーを多く使用するので、静止画の高画質写真を記録するメモリー容量が、中途半端なところで足らなくならないように気を付ける必要もあります。ごく短時間のショートムービーを撮るなら、デジカメの動画機能でもそれなりに活用できる場合もあるでしょう。

測光方式切替

写真を撮影するときに、被写体の明るさに応じた適切な露出設定を判断するのが、カメラの測光機能。これにはいくつかの方式があり、撮影する画面の中で測光対象とする範囲を、画面全体、あるいは限られた一部分のみなど、そのときの状況によって切り替えることができます。

多くの機種において、初期設定で採用されているのは、複数の被写体と背景など、1画面内の各部分に生じる露出のばらつきを認識することで、それらすべてを勘案した、最適な露出を自動設定する測光方式(多分割測光など)。

このほか、画面中央部の狭い範囲だけを測光して、ほかの部分からの影響を無視するスポット測光や、旧式のフィルム一眼レフと同じ使い勝手で使用できる、中央部重点平均測光などもあります。

昔のフィルム一眼レフカメラでは、測光方式の切替は、露出制御機能が充実した一部のプロ用超高級機しかできませんでしたが、現在では多分割測光方式が主流になり、さらにコンパクトデジカメでは測光にも画像センサーを使用するので、いわゆる初心者向けの安価な機種でも、測光方式切替が可能となりました。マニュアル露出が使えない機種でも、測光方式の切替は可能であることが多いようです。

露出補正

カメラの内蔵露出計が、「適正露出」と判断する基準点を、ユーザーの意思でコントロールするための補助的な機能。逆光などで背景が明るい場合、もしくは夜景などで極端に暗い場合に、自動露出モードと組み合わせ、シャッターを切る前に設定して使用します。

撮影者の意思としては影響を無視したい、背景部分の明るさ(または暗さ)が、露出の自動設定値に反映されると思ったときなどには、その背景分の影響を除外し、撮りたい被写体だけに露出を合わせるべく、誤差分を解消する方向へ補正値を入力。プログラムモードなど、自動露出しかないカメラでも、撮影者の意思をより反映した写真が撮れます。補正ボタンを1回押して動く補正量は、1/3EV(絞りまたはシャッター速度で1段の1/3に相当)もしくは、1/2EV。プラス補正・マイナス補正とも、最大2EVまでの補正に対応した機種が多いようです。

現在ではエントリークラスのコンパクトデジカメでも、この露出補正機能は搭載されています。ただし、補正量を決めるのは、撮影者の経験と勘が頼りなので、初心者の方には使いこなすのが多少は難しいかもしれません。なお、2EVを超える露出補正効果を得るには、マニュアル露出機能を使う必要があります。

ホワイトバランス

光源による画像全体の色カブリを、電子的に補正する機能。屋外の太陽光、曇天、室内の白熱灯、蛍光灯など、光源が何であれ、白いものは白く写るように設定します。これは、フィルムカメラにはない、デジカメ独特の機能。

ただし、ビデオカメラではVHSとベータが使われていた初期の頃から、ホワイトバランスという機能は存在しました。デジカメの初期設定では、撮影するごとに、カメラがホワイトバランスを自動設定するようになっていますが、光源に合わせてモード設定を切り替えたり、白い紙を使ってホワイトバランスをその都度、実測値として設定することも可能です。

PictBridge接続

デジタルカメラの購入時に付属しているケーブルを使用し、カメラ本体と、家庭用カラープリンターを接続すれば、パソコンを使わなくても、撮影済みの画像をプリントできる機能。

プリンター側もPictBridgeに対応している必要があります。現在では、ほとんどすべてのデジタルカメラ、家庭用カラープリンターが対応し、その仕様も共通化されています。

付属充電池・充電器

電源として、専用リチウムイオン充電池を採用している機種では、ほぼ必ず専用の充電器も、購入時に付属しています。よって、別途、電池を購入する必要がありません。

画像管理用パソコンソフト

デジカメを買うと、パッケージの中に、パソコン用のCD-ROMが1枚入っています。これは、あらかじめパソコンにインストールして、ケーブル接続によるカメラ本体からの画像転送や、パソコンの内蔵ハードディスクに保存してある写真画像の鑑賞・整理などに使用します。

写真1点ごとの露出データなども、画像と合わせて表示することが可能です。また、プリンターでの写真プリントや、インターネットを介したDPEの注文などに対応したソフトもあります。

デジカメを買い換えたら、パソコンに入っている画像管理用ソフトも、使用する機種に合うものに再インストールが必要。違うメーカーの付属ソフトでも、画像そのものはJPEGなので見ることができるようですが、露出データなどの参照ができません。パソコンを買い換えた場合などに備えて、付属ソフトは紛失しないように大切に保存しておきましょう。

 
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