写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2006.11.18
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
デジタルカメラの電源には、特定メーカー・特定機種だけの専用となるリチウムイオン電池方式の充電式バッテリーを使用したタイプと、市販の単3形電池が使えるタイプの2種類があります。このうち単3形タイプでは、基本的には、使い捨てのアルカリ乾電池が選ばれる場合が多いですが、別売りの充電式単3形電池を購入すれば、デジカメで連続して撮影できる写真の枚数を増やせるほか、乾電池の購入代金を節約することも可能です。
その充電式単3形電池に電力をチャージするための新しい機材として、三洋電機が、太陽エネルギーのみを使用して充電ができる、画期的なバッテリーチャージャーを新発売。これを使えば、家庭用電源は一切必要とせず、充電にかかる電気代まで節約して、ランニングコストなしで気軽にデジカメ撮影が楽しめます。外出中でも、これさえあればコンセントなしで充電OKです。
外部電源をまったく使用せず、太陽光のエネルギーのみによるバッテリー充電機能を実現した、単3形/単4形兼用のソーラー充電器。三洋電機のニッケル水素充電池「エネループ」最大4本までを、サイズと本数により約1時間強~5時間でフル充電できるほか、USB端子を介して電力を外部に出力することもできます。
電池を充電する場合の所要時間は、単3形電池の場合、1~2本で約150分、3~4本で約300分。単4形電池では、1~2本で約75分、3~4本で約150分。単3形/単4形の混合充電も可能です。
充電器の形状はピラミッド型で、本体の寸法はB5サイズの用紙よりも、ひとまわり小さいくらい。 重さは、電池を除いて約550グラムです。太陽の高度に合わせて、ソーラーパネルの傾きを変えられるように、2段階の角度調節が可能。11月21日より、単3形充電池4本とセットで販売がスタートします。
太陽光充電を可能とした秘密は、住宅用の太陽光発電にも使用されている、同社の「HIT太陽電池パネル」を採用したこと。これによって生じた電気は、一旦、本体内蔵のリチウムイオン充電池に蓄電されます。「エネループ」電池をセットすると、内蔵電池に蓄電されたパワーを使って、安定的にニッケル水素電池が急速充電されるという構造です。
これにより、時間帯(太陽の高度)や季節、天気の影響を直接受けることなく、実用性の高いソーラー充電が可能となりました。使いこなしのコツは、「エネループ」を1回充電して充電器から抜き取り、デジカメにセットして撮影に使っているときでも、“留守番中”の充電器本体は引き続いて太陽光のもとに置いて、次の充電に備えて十分に蓄電しておくことのようです。明るい昼間のうちに、予め充電器本体側を蓄電しておけば、夜になってからでも「エネループ」を充電できます。
「写ルンです」などのレンズ付きフィルムで、写真を撮るとき消費している電気代は、1枚当たりどれくらいだと思いますか? フラッシュを使わなければ、答はゼロ円! 機械式で動作するフィルムカメラなら、固定露出かフルマニュアルで操作している限り、電気がなくても写真は撮れるのです。一方で、より高機能のカメラでは、自動露出やオートフォーカスを動かすために大きな電力が必要で、さらに輪をかけて、フィルムカメラに取って代わりつつあるデジタルカメラでは、もはや電気なしで写真は撮れないのが実情。昔はタダだった写真撮影の電力コストも、カメラが便利になるにつれ、どんどん上がっていく状況にあるわけです。このようにデジカメの場合は、低コストで安定した電源の確保が、実際の撮影特における重要問題として浮上します。
どうして電源が問題になるのかといえば、一般消費者向けのカメラは、基本的には旅行など長時間の外出時に屋外で使うものだから。旅先にデジカメを持っていって、バッテリー切れで動かなくなったら、それこそタダの箱。光学ファインダーが省略されたデジカメは、電源がなければ構図の確認もできないので、ますます始末が悪くなります。だから、デジカメを使うなら、電力の安定供給という問題は、絶対に無視できないのです。
デジタルカメラで、大容量の電力を確保できる、従来の現実的な方法は二つ。一つは、充電式電池を電源として、充電池そのものの高性能化と大容量化により、屋外使用時のバッテリー切れを極力避けることです。この方法を採用したのが、専用充電池式(リチウムイオン充電池)のデジタルカメラ。そして、もう一つの方法は、バッテリー切れは日常的に起こるものと割り切って、専用充電池式ではなく、どこでも手軽に替えの電池が買える乾電池式を採用することです。ただし、一般的なアルカリ乾電池では、専用充電池式に比べると電池寿命が相対的に短くなりやすいので、大量撮影にはあまり向きません。加えて、大量撮影でアルカリ乾電池の交換頻度が上がれば、デジカメのランニングコストとしても、その分だけムダが膨れ上がります。
電源にかかるコストをなるべく安くしながら、なおかつデジカメの長時間使用を実現するには、充電式電池の選択が妥当であることは事実。したがって、単3形電池対応のカメラでも、乾電池ではなく、単3形の充電池を入れて使うほうがランニングコスト的にはお得です。単3形電池対応機の場合、充電器+充電池は別途購入するわけですが、この初期投資コストが吸収できる程度に、デジカメを頻繁に使っているならば、アルカリ乾電池ではなく充電池を選んだほうが、トータルでも割安になるでしょう。
とはいえ、充電式電池の場合は、途中でバッテリー切れしたら、必ず専用のチャージャーを使って充電しなくてはならないという宿命があります。その上、従来のバッテリーチャージャーは家庭用電源のコンセントを確保することが、避けて通れない前提条件でした。旅先でも、家庭用電源があるホテルなどに宿泊する場合は良いでしょう。しかし、キャンプや、夜行列車、夜行バスなどを利用する場合では、家庭用電源にチャージャーをセットできません。また、海外旅行では変圧器を持っていく必要もあるので、電源系装置のほうがカメラ本体よりも大きな荷物になりがちです。こうなると充電式電池では、まさに打つ手なしのお手上げ状態で、仕方なく旅行用にアルカリ電池を買い足すことにもなります。
このように、電源コンセントの“ひも付き”になっていた充電式電池を、これまでより機動性の高い独立した電源に変えていく革命児となったのが、新発売の三洋電機製ソーラー充電器。充電器がコンセントから解放されたおかげで、結果的には、デジカメにかかる電気代(ランニングコスト)をゼロ円にする道も開けました。これで、フィルムカメラなら当たり前にできた電気代ゼロの写真撮影は、太陽光による充電という工程が途中に入るものの、間接的には、いよいよデジカメでも可能となったわけです。ソーラー充電器は、太陽電池のパネルがある分だけ、普通の充電器より少し寸法が大きめですが、クルマで旅行に出かけるときなどには、一つ持っていれば何かと便利そうです。
ペンタックス「K100D」:
画質レベルは有効610万画素と、デジタル一眼レフとしては1世代前の水準ですが、CCDシフト式手ブレ補正が使えて、本体だけで単3形電池対応というスペックは、実践での使い勝手に期待度大。
四つ切かA4サイズくらいが上限で写真プリントするなら、まったく問題ありません。
デジタル一眼レフのペンタックス「K100D」(本体で使用可)や、キヤノン「EOS KissデジタルX」(専用バッテリーグリップ併用時)などのほか、各社のコンパクトデジタルカメラにも、キヤノン「PowerShot」Aシリーズなど、単3形電池対応で、なおかつニッケル水素充電池タイプが使える機種がラインアップされています。単3形電池対応タイプでは、通例、充電器が付属しないので、ソーラー充電器を買っても機材の重複はありません。このタイプは、円筒形の電池を最低2本は入れる場所が必要なので、専用充電池方式の機種よりも、カメラボディの薄さ、軽さとデザイン性では、やや不利であることは確かでしょう。でも、その点について特にこだわりがなければ、単3形電池対応タイプを条件に、欲しいデジカメを絞り込んでいくのも得策となるかもしれません。
三洋電機のソーラー充電器は、三洋電機製の「エネループ」電池の充電に使用することを目的とした装置です。他社製の充電式電池に対しては、仕様に示された充電性能が保証されない場合があります。ご不明の点があれば、充電器製造元の三洋電機にお問い合わせください。また、アルカリ乾電池や、オキシライド乾電池など、使い捨てタイプの電池は充電すると危険です。指定のニッケル水素充電池以外は、絶対に充電を行わないでください。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。