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写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー

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2006.11.25

ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!

【まだまだ現役!フィルム用コンパクトカメラ】
昔ながらのコンパクトカメラの特徴

いま店頭では、1000万画素モデルを含めた、高画質のコンパクトデジタルカメラが人気です。その影で、最近あまり目立たないのが、フィルムを使う従来型コンパクトカメラ。写真愛好家に向けた一部の機種を除けば、フィルム用コンパクトカメラの新製品は少ないので、なかなか話題にも上りませんが、実は、まだいくつかの製品が現行機種として発売されています。

そんなフィルム用コンパクトカメラは、名前は「コンパクト」といっても、デジタルカメラのコンパクト機とは、内部構造も利用目的も、まるで違う存在。では、どこがどう違うのか? そのナゾを探るべく、フィルム用コンパクトカメラの特徴を調べてみました。

主な機能的特徴

写真:オートボーイN130II 写真:同機の背面

製品例/キヤノン
「オートボーイN130II」

コンパクトカメラ史に名を残す長寿ブランドシリーズは、少しずつ進化を重ねながら、現在でも発売が続けられています。

撮影用レンズの上にある「小窓」のうち、背面に貫通しているのが光学ファインダー、それ以外の2つは、AFのピント合わせに使う距離計になっています。

デジタルカメラではないので、液晶モニターはありません。
左上にある光学ファインダーは、ズームレンズに連動して画角が変化する実像式となっていて、そのまま前面に貫通する構造。

撮影用レンズとはまったく別の小さなレンズを組み込んで、単眼鏡のように覗いて被写体や構図を確認します。

外観上の特徴

撮影用レンズの上側に、背面から覗いて画角を確認するためのファインダーがあり、その隣に、オートフォーカスで距離を測る装備のために使われる専用の「小窓」が2つ付いています。この「小窓」は、現行のコンパクトデジカメにはないものなので、フィルム用コンパクトカメラだけに特有の測距システムとなります。

フィルム用は、撮影用レンズを通った像をピント合わせには使わず、この「小窓」だけを使ってカメラが自動的にピントを合わせており、そのAF方式にも2つのタイプがあります。撮影用レンズは、フィルムに像を映すこと以外には、構造上、まったく使われません。現行機種の多くは電動式ズームレンズを搭載しており、焦点距離を変えると、三脚の脚を伸ばすようにレンズ部分が前側に大きく飛び出してきます。

AF方式

フィルム用コンパクトカメラで採用されているオートフォーカスは、デジタルカメラとは完全に異なる原理で動作していて、主に2つの方式のいずれかが採用されています。

測距にはファインダー横の「小窓」を使うので、ボディ外観では、両AF方式にあまり大差は感じられませんが、機種別のカタログを見れば、搭載AF方式を確認することも可能です。

AF方式の一つは、「パッシブAF」というもので、これは高級レンジファインダー機のマニュアルフォーカス用距離計に見られる、「二重像合致式」と似た測距方式を機械化したもの。2つの「小窓」からそれぞれ入射した像がズレなく一致するポイントを探して、AFでレンズを駆動することによりピントを合わせます。

もう一つは、「アクティブAF」というもので、こちらも2つの「小窓」を使いますが、一方からは赤外線の光を照射し、被写体に当たって跳ね返ってきた赤外線を、もう一方の「小窓」にあるセンサーで検出して、三角測量の要領で計算してAFでピントを合わせます。

「アクティブAF」の場合、ガラス越しの撮影では、被写体の手前にあるガラスで赤外線が反射するので、ピンボケになることもしばしばあります。撮影者が目視するファインダーは被写体を見るだけのもので、ピント合わせにはまったく関係がなく、仮にピントが外れていても、それをマット面のボケなどで知ることができません。それゆえ、ほとんどの機種では、マニュアルフォーカス機能も搭載されていません。

原則として、フィルム用コンパクトカメラでは、ピントに関してはカメラを信用するしかないのです。

画角の確認方法

デジタルカメラではないので、すべてのフィルム用カメラでは、光学式ファインダーによってのみ、画角を確認します。

フィルム用コンパクト機にも、もちろんファインダーが付いていますが、これは撮影用レンズとは別の覗き穴が、ボディ上部に別に用意されていて、それを見て被写体に見当を付ける形式です。ただし、ほとんどのファインダーは単なる穴ではなく、専用のレンズが組み込まれているので、ズームレンズの動きに連動して画角も変化し、概ね正確な構図を知ることができます。

しかしながら、撮影用レンズとファインダーが違う位置にあるのは事実なので、近接撮影の場合は、ファインダーで見られる撮影範囲と、実際のフィルムに写る位置が微妙にズレてしまいます。したがって、被写体に近づいてマクロ撮影することは、フィルム用コンパクト機にとっては苦手です。ファインダーの中をよく観察すると、撮影範囲の枠内にもう一つ別に、位置が偏った枠のラインが描いてあると思いますが、この偏った枠線のほうが、近接時にも撮影可能な範囲の限界を表しています(枠外はフィルムに写りません)。

レンズの明るさ

フィルム用コンパクトカメラは、一眼レフカメラと同じく、ほとんどが35ミリフィルムをフルサイズで使用しています。この画面サイズは、デジタルカメラの画像センサーと比較すると、倍以上に大きな面積となります。一方で、ボディサイズは小さく作られているので、内蔵するズームレンズは、焦点距離のわりにはあまり大口径にはできません。

それゆえ、フィルム用コンパクトカメラのレンズは、明るさ(絞りの開放F値)にかなりの制約を受けます。特に、望遠側が暗くなる傾向にあり、望遠端で開放F11を超えてしまう場合もあります。これは、同じ焦点距離の一眼レフ用レンズと比べると、絞りで2~3段分くらい暗いことになります。望遠撮影では、高速シャッターの利用がブレ対策に有効ですが、フィルム用コンパクトカメラの場合、絞り値の制約に合わせて、なるべく高速のシャッターを使うには、必ず高感度フィルムを組み合わせる必要があります。

なお、上級の写真愛好家層を対象とした、高級タイプのフィルム用コンパクトカメラでは、レンズの明るさに対する制約を避ける意味もあって、単焦点で、なおかつ開放F値の数字が小さくできる広角レンズが採用される例が多いようです。

シャッターのしくみ

フィルム用コンパクトカメラのシャッターは、多くの場合、レンズの絞り部分に内蔵されています。この機構を「レンズシャッター」といい、構造的には、一眼レフカメラに搭載されているタイプの、フィルムの直前部分にシャッター幕を配置した方式と比べて、大きく異なるところです。フィルム用コンパクトカメラでは、デジタルカメラのように電子シャッターを併用できないので、このレンズシャッターだけで露光のタイミングをコントロールします。

レンズシャッターは、その特性として、露出時間の短縮(シャッターの高速化)に限界があるので、1/500秒くらいまでしか最高速度が出せません。よって、動きの激しい被写体は、ちょっと苦手です。

露出の正確さ

露出のコントロールについては、ほとんどのフィルム用コンパクトカメラは、全自動のプログラム露出専用です。そして、露出を決定するための測光システムは、撮影用レンズを通った光を使うのではなく、別に設けられた露出計のセンサーで明るさを判断して、露出を決めています。よって、カメラを構えたとき、露出計部分を、指や前髪などでふさいでしまうと、露出がズレることがあります。

これでも固定焦点・固定露出式のレンズ付きフィルムに比べれば、格段に精度の高いコントロールができるので、それなりには満足がいく画質の写真を撮ることも可能。なお、露出補正機能を備えた機種も多いですが、デジタルカメラのように試し撮りして、液晶モニターを使って撮影結果をすぐに確認できるわけではないので、補正量は撮影者の勘だけが頼り。

一部の高級機を除くほとんどの機種では、絞り値やシャッター速度が実際にどれくらいの数値になっているのか、表示を見て確認することもできないので、露出に関してもカメラを信用するしかありません。

フィルム一眼レフとの違い

以上のような特徴から、フィルムの場合、コンパクトカメラによる撮影では、機能的な制約を受ける部分が多いことがわかります。フィルムで撮影することが前提の場合、これらの制約が完全に解決できる、唯一無二の方法となるのが一眼レフ方式。もし、フィルムだけで撮影意図を確実に反映した写真を撮りたいのなら、一眼レフカメラを使うことは必須条件なのです。フィルム・デジタルともに、一眼レフ方式では、交換可能なレンズを通った光のみを使って、AF制御、自動露出制御を行っています(TTL方式)。レンズが1個のみなので、ファインダーの画角が実際の写真とズレることもなく、またコンパクトカメラよりレンズが大きく設計できるので、望遠撮影でも絞りが明るくブレ防止に有利。シャッター速度も、最高で1/8000秒を超える機種が存在します。1980年代後半に、AF一眼レフが新登場して大人気となったのも、フィルムを使うのが当たり前だった時代に、コンパクトカメラと同じくらいの手軽さで、誰もが一眼レフを使ってフルオートで高品質の写真が撮れるようになったことが背景。単に、'80年代的な“ナウい”アイテムとして、AF一眼レフがカッコよかったからだけではないのです。

では、いまフィルム用コンパクトカメラが存在する意義は何かというと、一眼レフに比べて、ボディが小さく軽いこと、値段が安いことなどであると思われます。しかし、デジタルカメラが全盛の時代に、フィルム用のコンパクトカメラをあえて選ぶ必要性は薄れてきているのも事実でしょう。こんな感じで、すでに影の薄くなってしまったフィルム用コンパクトカメラですが、カメラの歴史を振り返れば、この形式のカメラが、カメラ業界および世界経済全体にも及ぶ最大級の貢献を果たしたことも事実。その昔、1980年前後のころに、いまのデジカメを上回るほどの大ブームを巻き起こし、急速にカメラ文化の大衆化を推進したのも、ほかならぬフィルム用コンパクトカメラでした。

かつての一眼レフカメラは、AFレンズがなかったのはもちろん、プログラム露出もなく、フィルム巻き上げも手動式で、サイズは大きく、質量は重く、価格は高いという、一般消費者には親しみにくい武骨な機械。一眼レフ方式ではない小型カメラもあるにはありましたが、サイズが比較的小さいだけで、お世辞にも使いやすいカメラというわけではありませんでした。そんなカメラのイメージをガラリと変えた、当時の画期的な新製品がコンパクトカメラで、小さく軽いボディ、フィルムはワンタッチ装填、巻き上げ・巻き戻しは内蔵モーターによる電動式、ピント・露出は全自動で、さらにフラッシュもボディと一体化、これ1台あれば余計なものを持ち歩く必要はなく、誰でもシャッターボタンを押すだけで、きれいな写真が確実に撮れる! という手軽さが評判で、空前の大ヒット商品となったのでした。

当時のフィルム用コンパクトカメラは、現在の機種に比べれば精度・機能は劣ります。しかし、そのころはAF・AEの誤差以上に、マニュアルで撮る場合にユーザーの人的ミスで起こる失敗例のほうが多かったので、とにかく写真に被写体がしっかりと写っていることで、まずはコンパクトカメラが最初に一般消費者の支持を集めたようです。ちなみに、カメラをカメラ量販店で安く買うという習慣が、全国的に定着しはじめたのも、フィルム用コンパクトカメラの登場と同時期。現代まで続く、日本の大衆カメラ文化を作ったのは、実は、キヤノン「オートボーイ」をはじめとするコンパクトカメラが本当の起源だったのです。

その後、コンパクトカメラに約5年ほど遅れて、一眼レフも電子化、AF化が実現。当初、コンパクトカメラに求められたニーズを、ボディを小型・軽量化した新しい一眼レフが代替していく形で、その普及も進みました。なお、現在のデジタル一眼レフが、フィルム時代と同じような外観デザインになっているのは、その当時に設計された電子制御システムとの互換性を維持した結果です。それゆえ、35ミリ判対応の交換レンズなら、デジタル・フィルムの両方で同じレンズを共用できます。

機能性だけを考えれば、フィルムカメラでは一眼レフのほうが性能が良いことは確かですが、撮りたい被写体は、そのときどきで変わるもの。撮影の目的によっては、ボタンやダイヤルが多い一眼レフよりも、シンプルに操作できるコンパクトカメラのほうが便利な場合もあります。旅先などで、たまたま通りがかった人に頼んで、記念写真のシャッターを押してもらいたい場合などでは、どちらかというと一眼レフよりは、構造が単純なコンパクトカメラのほうが、頼みごとを気軽に引き受けてもらえることが多いでしょう。一眼レフの場合では、同様に一眼レフを持っている人でなければ、なかなかシャッターを頼みにくい実感はあります。

また、フィルムカメラの場合は、デジカメに比べれば充電や予備電池の心配がいらない点も、ときには好都合です。おまけに、飛行機の中はデジカメ禁止(離着陸時は電源OFF)。旅行で使うなら、フィルム用コンパクトカメラの出番も、まだまだたくさんありそうです。もし、旅行などで40枚以上の写真をフィルムでお手軽に撮りたいと思うなら、レンズ付きフィルムを2つ持っていくのではなくて、高感度フィルムと、コンパクトカメラを組み合わせて、フィルムを詰め替えて使ったほうが、荷物が少なく効率的で、また写真のクオリティも高くできます。機能を特化した高級機種など、カメラファンの心をひきつけるようなフィルム用コンパクトカメラもありますから、ときには趣向を変えて、のんびりとフィルムで写真を撮ってみるのも良いのではないでしょうか。

 
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