写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2008.04.25
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
いまのデジカメは、ピントや露出こそ自動ですが、電源を入れて、構図を決めて、シャッターを切るところだけは、ユーザーが操作しなくてはなりません。これは、どんな簡単なデジカメでも同じです。しかし、逆に言えば、これらの使い方だけ覚えておけば、あとはカメラ任せで何とかなるという意味にもなります。そんなわけで、本当に初めてデジカメを買う方のために、最低限、どこを操作すれば撮影できるかというポイントを厳選。ベテランの方には少々くどいかもしれませんが、使い方の予備知識を平易な言葉で解説します。
コンパクトデジカメの場合を想定し、製品を梱包のハコから出して、撮影を完了するまでの流れをたどっていきます。可能であれば、実際にカメラを触って、順に操作してみてください。
ハコを開けて、最初に手に取るのは、カメラ本体ではなくてバッテリーです。
コンパクトデジカメの多くは、専用充電池を使用しているので、それ専用の充電器も付いています。これを使って、まず充電池を充電してください。充電の方法と所要時間については、説明書に必ず書いてあります。充電が完了したら、充電池をデジカメ本体の所定位置に装着。これで、はじめてデジカメは使用可能となります。充電という作業は、デジカメを使い続ける限り、絶対的に繰り返して必要となる操作なので、正しいやり方を確実に覚えてください。ちなみに、買ったばかりのデジカメでは、原則として電池は充電されていません。
単3形電池を使うタイプの機種では、付属の充電器がありませんが、アルカリ乾電池が一緒に付いていることが多いので、充電のプロセスを省いて、すぐに撮影できます。
撮影した写真の画像データを記録するために、メモリーカードをカメラの所定位置にセットします。やり方は、説明書を参照してください。これは、フィルムではなく電子的な記録媒体なので、もちろん明るいところで作業してOKです。
メモリーカードを抜き差しするときは、原則として、電源を切った状態で行います。カードスロットのアクセスランプが灯っているときにカードを抜き差しすると、故障の原因になることがあるのでご注意ください。この操作は、デジカメで撮った写真をプリントする場合などに、繰り返して必要となります。
デジカメは、メモリーカードがないと撮影(データ記録)できないのが基本ですが、内蔵メモリーに対応している機種では、少ない枚数だけならカードなしでも撮影可能。内蔵メモリーの画像データは、後でカードにコピーするか、付属品のUSBケーブルを接続してパソコンに転送します。
電池とメモリーカードの準備が完了すれば、実際にデジカメを使って撮影することができます。それで、まず最初の操作が、起動のための電源ON。電源は、ONとOFFのどちらも、同じボタンで操作します。これ、ごく当たり前の作業だと思われがちですが、コンパクトデジカメでは、節電目的の自動OFF機能がある関係で、電源ボタンを押す機会が、一眼レフよりも多くなります。また、レンズ付きフィルムには主電源がないので、デジカメを初めて使う方にとっては、これがカメラ本体では最初に覚えるべき操作となるのです。
コンパクトデジカメの場合は、電源の入れ方にも2通りあって、撮影モード(カメラモード)と、再生モードが分かれています。これは、同じ1つの液晶モニターを、撮影時の被写体確認と、画像の再生表示のいずれにも使用するからです。普通に撮影したい場合は、必ず撮影モードで電源をONしてください。デジタル一眼レフの場合は、原則としては光学ファインダーで被写体を確認するので、電源モードの選択はなくて、起動後すぐに撮影できます。
電源を入れると、多くのコンパクト機では、内蔵のレンズカバー(レンズキャップの代わり)が開くとともに、レンズ部分が前面に出てきて、液晶モニターには被写体を表示。この状態になって、はじめてシャッターを切ることが可能となり、オートフォーカスや自動露出などの制御も、ここからスタートします。防水タイプなど、レンズが前に出てこないタイプの機種では、レンズカバーが開くことと、液晶モニターの表示が、起動時の目立った変化です。
起動した状態のまま、撮影せずにカメラを放置すると、節電のため、一定時間(数分程度)経過した後、自動的にレンズを収納して電源を切ります。この場合、再度撮影するには、電源を入れ直す必要があります。それゆえに、コンパクト機では起動スピードも、性能の一つに挙げられるのです。ちなみに、デジカメを店頭に展示しているときの実物は電源OFF状態、メーカーのWEBサイトで見られるデジカメの製品写真は、ほとんどが電源ON状態です。電源のONとOFFでは、レンズの飛び出しの有無という外見的な違いが現れるので、実際のデジカメを見ると、大きさの印象についても、多少は違う感じがするでしょう。
デジタル一眼レフの場合は、節電時は液晶モニターの表示を消すだけで、シャッターボタンに軽く触れれば、すぐに電源を復帰して撮影できます。この違いは、コンパクト機では画像センサーに通電しないと何も操作できないのに対して、一眼レフでは原則として光学ファインダーを測光・測距に使用し、画像センサーはシャッターを切った瞬間にしか働かない構造となっているところにあります。
最初にデジカメを使うとき、液晶モニターに、日付と現在時刻を設定する画面が出てくることがあります。これは、内蔵カレンダーと時計によって、撮影した画像に、日付・時刻データを付けるためのものです。デジタルカメラでは、日付と時刻が画面内に写し込まれるのではなく、画像と関連付けて参照する記録としてデータが保存され、デジカメ本体に同梱されているパソコン用ソフトを使って、後で見ることができます。
デジカメで撮影した写真は、デジカメ本体の液晶モニターで再生して見るときは、どこから見ても「画像」だけですが、パソコンに転送した写真画像は、あくまでも1つのJPEGファイルとして扱われます。このとき、日付・時刻データがないと、ファイルとして管理できないので、デジカメにもカレンダー・時計機能が付いているのです。
後々、大量に増えた画像をパソコンで扱う場合には、JPEGファイルの日付・時刻表示が正確にできていたほうが便利。これらは一見すると、写真の中身には関係なさそうな感じもしますが、なるべく面倒がらずに、カレンダーと時計は正確に設定してください。
電源ONで、シャッターボタンを押せば、とりあえず撮影することだけは可能です。多くの場合、買ったときの初期設定はフルオートになっているので、露出・ピントとも問題はないでしょう。シャッターボタンには、「シャッターボタン」という表示はありませんが、いずれの機種でもカメラ本体の上面に付いています。背面(液晶モニター側)から見て右側、人差し指の先が自然にかかる位置の、一番大きなボタンを押せばOKです。
シャッターボタンには、半押しと、全押しという操作があって、半押しでAFが動作、全押しで実際に写真が撮影されます。撮影する場合は、必ずシャッターボタンを全押しの位置まで押し込んでください。ここでシャッター音が鳴り、液晶モニターに撮った画像が表示されていれば(自動再生は数秒間のみ)、撮影は無事成功です。このとき、予想とは違った写り方になってしまった場合には、様々な設定変更を行って、再撮影することになりますが、その方法は、追い追いで覚えていってください。
ここまでの流れを再確認すると、デジカメの撮影では、電源ボタン、シャッターボタンの2つを順に操作する必要があります。最低限、これだけ習得しておけば、とりあえずデジカメで写真を撮ることだけは可能となるのです。でも、もう少し上手に撮るために、覚えておきたい操作が1つあります。
コンパクトデジカメの多くは、ズーム機能がボタン操作の電動式です。つまり、電源を入れるまでは、ズームの調節ができません。また、電源OFFのときはレンズを収納する仕組みになっているので、起動したときには、通例、ワイド端の画角が自動設定されることになります。よって、より被写体を大きく画面内にとらえたい場合は、望遠側にズームを動かす必要があるのです。ズームの調節は、コロっと忘れてしまってもカメラは正常に動いて、広角でも撮影だけはできますから、起動後、シャッターより前に確認する機能として、最初から覚えておいたほうが良いかもしれません。せっかく高倍率ズームモデルを買ったのに、もし撮影現場で望遠にズームするのを忘れたら、まさに「宝の持ち腐れ」です。
ズームボタンは、ボディ背面もしくは上面にあり、「ワイド(W)-テレ(T)」が対になっています。このどちらか一方向を押して、ワイド(広角)、またはテレ(望遠)にズームを操作。両端だけでなく、途中の画角も選ぶことができ、液晶モニターに表示される視野の変化を見て、ちょうど良いと思ったところでズームボタンから指を離すと、そこで止まります。また、望遠か広角の端点に達した場合も、自動的に止まります。逆方向へズームするには、最初とは反対側のボタンを操作してください。速くズームしたいときはボタンを押し続け、画角を微調整したい場合は、ボタンを小刻みに、チビチビと押せばOKです。
コンパクトデジカメの場合、デジタルズームという機能もありますが、光学ズームレンズと、デジタルズームは、構造的には違う機能です。しかし、カメラ本体での操作は、シームレスに同じズームボタンで行っています。デジタルズームは、最高性能よりも記録画素数を減らして、画像センサーを部分拡大する機能。したがって、液晶モニターの見た目では、望遠側の端点が、デジタルズーム使用時には拡張されたような感じになります。なお、光学ズームレンズに固有の焦点距離を超えて、デジタルズーム併用域に入る前に、ズームの動きが一時停止する機能が付いている機種もあります。
なお、デジタル一眼レフの場合は、コンパクト機とはズームの使い方が変わります。こちらは、レンズの鏡筒にあるズームリングを手動操作するので、電源を入れなくても画角だけは調整可能。焦点距離のミリ数も、レンズの外側に数字で書いてあるので、コンパクト機よりは、細かな調整に対応しやすくなっています。デジタル一眼レフでは、構造上、デジタルズーム機能は搭載されていません。
※ いずれの操作も、具体的な手順は、購入した製品に付いている取扱説明書に必ず書いてありますので、上に挙げた箇所だけでも、一度は目を通しておいてください。なお、各種のデジカメに搭載されている先進的な機能を利用する場合は、さらに細かな操作が必要です。その設定方法については、人それぞれに必要性の度合いも違うと思われますので今回は省略しますが、初心者の方も、特に使ってみたい機能などがあれば、少しずつ操作を試してみてください。指定外の方法で複数のボタンを同時に押さない限り、デジカメが壊れることは絶対にありませんのでご安心を!
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