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2008.12.26
前回に引き続いて、フィルムに注目します。今回は、国産メーカーの富士フイルムにとっては、良きライバルであるコダックのフィルム製品を、タイプ別に分けてご紹介しましょう。コダックはアメリカの会社で、黄色を主体とした製品パッケージが目印です。
普通のフィルムカメラで使用できる、35ミリ判フィルムの現行ラインアップです。コダック製品では、一般用とプロ用がはっきりと分けられ、各タイプごとに、一般用とプロ用の2系統があります。一般用は35ミリ判だけですが、プロ用では35ミリ判のほかに、同じフィルムの中判や大判も用意されています。富士フイルムとコダックは、ISO100の36枚撮りポジフィルムでは競合しますが、それ以外の製品では、微妙に直接対決を避けて補完関係が成立しているようです。
カラーネガフィルムには、ISO100と400の製品があります。
いわゆる普通のフィルムは、以下のラインアップです。
優れた粒状性と、鮮やかな色再現を特徴とする、ISO100のスタンダードなネガフィルム。引き伸ばしプリントに最適です。24枚撮りの単品のみ。
鮮やかな色再現で実用性の高い、ISO400のネガフィルムです。人物、風景など、あらゆる被写体に対応できます。単品なしで、パックのみ。
細かな粒状性と、高彩度の発色で、よりナチュラルな肌色の再現に特徴がある、プロフェッショナル仕様のネガフィルムです。
粒状性に極めて優れた、キメの細かな描写が特徴のISO100ネガフィルム。2008年12月で販売終了を予定。
鮮やかな色再現を特徴とする、ISO400のネガフィルム。天気が曇り空の日や、暗い場所などでも、被写体の色彩を適切に再現できます。
映画用フィルムの技術を取り入れた、最新のカラーネガフィルム。ISO100で世界最高という粒状性が特徴で、引き伸ばしプリントにも向きます。商品撮影や、自然風景の撮影におすすめです。2009年1月から販売開始予定。実質的に、前述した「ウルトラカラー 100UC」の後継製品となります。
ISO感度と彩度が異なる製品を揃えた、プロ用のネガフィルム。35ミリ判以外も、ラインアップしています。
忠実な色再現を特徴とするカラーネガフィルムで、ナチュラルな肌色が得られます。ISO160と、ISO400の2種類から選択可能。「400NC」は、最近になってリニューアルしました。
「NCシリーズ」とは発色傾向が異なり、より鮮やかな色彩が得られます。感度は同様のラインアップで、ISO160と、ISO400の2種類です。「400VC」は、最近になってリニューアルしました。
高感度ISO800のプロ用ネガフィルムです。
ネガでは珍しいタングステンタイプで、なおかつISO100のフィルム。残念ながら、在庫限りで販売は終了となります。
ポジフィルムには、ISO100と200の製品があります。なお、「コダクローム」の生産は、すでに終了しました。コダック製ポジフィルムの現行製品については、現像プロセスが1方式のみに統一されています。
ISO感度と発色特性により、3タイプから選べます。
見たままのナチュラルな色を忠実に再現できる、ISO100のポジフィルム。粒状性が細かく、肌色の発色も良好です。あらゆる被写体の撮影に、幅広く利用できます。
ISO100で、最も色飽和度が高いというポジフィルム。色彩を再現できる範囲が広く、鮮やかな発色が得られます。被写体の色を意識した撮影に、お使いください。
標準タイプより、ちょっとだけ高感度なポジフィルム。増感現像なしで、ISO200の感度が得られます。望遠ズームレンズでの手持ち撮影などに使うと、その効力を実感できます。
ISO100では、発色特性が異なる各製品を選択可能。そのほかに、ISO200のフィルムもあります。
正確な色再現性が特徴で、あらゆる被写体の撮影に対応できる、汎用性が高いISO100のポジフィルム。超微粒子で、肌色の再現にも優れています。
ISO100で、基本的には「E100G」と同様の性能を持ちますが、曇天や雨天でも画面が青っぽくならず、偏りのない色を再現できるのが強み。どちらかというと、暖色系の被写体・光線に重点を置いたポジフィルムです。撮影時の被写体周囲の状況や、表現する目的によって、「E100G」と使い分けができます。
派手めの発色が特徴。ISO100で最高という鮮やかさを誇り、立体感と躍動感にあふれた色再現ができます。商品写真やファッション写真、そして風景写真などで、被写体の生き生きとした感じを伝えたいときに、このポジフィルムを使うと効果的です。富士フイルム製「ベルビア」のライバル。
ISO200のポジフィルム。従来のISO100と同様の粒状性を保ちながら、増感なしで「E100G」に対して1段分の高感度撮影が可能です。また、増感特性も良好で、プラス3段まで、ノーマル現像と同じクオリティを実現。暗い場所での撮影や、動く被写体の撮影に最適です。
白黒フィルムは、全製品がプロ用です。合計して、3つの製品シリーズがあります。
汎用の白黒フィルムで、ISO感度が3種類あります。
ISO100の白黒フィルムとして、世界最高の粒状性を持っています。
ISO400の白黒フィルムとして、世界最高の粒状性とシャープネス。従来のISO100白黒フィルムに匹敵する画質を実現しながら、撮影しやすい高感度に対応したフィルムです。今年(2008年)、リニューアルされました。後述の「トライ-X400」よりも、ハイライトのコントラストが高いのが特徴で、報道・ドキュメンタリー写真などに向いています。
現像の方法によって、ISO感度を自在に選べる白黒フィルム。公称感度1000ですが、現像液の種類により1800にもなります。また、増感処理によって3200相当の感度でも使用が可能で、最高6400まで対応できます。
画質重視のスタンダードタイプです。
スタジオ撮影も含めて、幅広い用途に向く白黒フィルム。微粒子と高解像度が特徴です。感度は、いまでは珍しいISO125。
高感度タイプの白黒フィルムです。
暗い場所での撮影や、動きの激しい被写体の撮影などに向く、ISO400の白黒フィルムです。増感現像にも対応可能。
カラーネガフィルムと同じ現像液を使って、「C-41処理」ができる特殊な白黒フィルム(ほかのフィルムは白黒専用の現像液を使用します)。お店で、前述した白黒フィルム各種の現像をオーダーすると、普通なら取次ぎになって、仕上がりまで数日間は待つことになりますが、このタイプの白黒フィルムのみ、1時間仕上げで現像できます。しかし、逆に言うと、この製品では白黒専用の現像液を使うことができません。失敗しやすいフィルム現像は店の機械に任せて、プリントだけ自分で手作業したい方に向いています。感度は、ISO400です。(現像済みのフィルムは、あくまで白黒写真用です。)
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