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写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー

※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

2010.06.04

【カメラの製品タイプ別一覧】
機種の分類名と、実際の商品名

現在では、フィルム全盛時代の昔に比べて、カメラの種類が非常に多くなったので、普通名詞として、カメラを機種のタイプ別に分類して呼ぶときの名前と、実際に店頭で売られているカメラの商品名との対比が、やや難しくなってきました。しかし、実際にカメラを買うときには、普通名詞の分類名から、具体的な固有名詞としての、メーカー名・機種名を選んでいかなくてはならないので、両者の対比についても、一通りは知っておく必要があります。今回は、こうしたカメラの類型について、以下のように、おさらいしておきましょう。

デジタルカメラ

デジタルカメラ(略称デジカメ)という用語は、正確な定義では、コンパクトデジタルカメラ(コンパクトデジカメ)と、デジタル一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラのすべてを、まとめていう場合に使われます(上位概念)。フィルムカメラではないものは、すべてデジタルカメラとみなして良いでしょう。ただし、携帯電話に付いているカメラについては、一般的なデジカメとは販売ルートが異なるので、「デジタルカメラ」という用語が指す範囲には、含まないことが普通です。なお、例外として、店頭の表示などでは、「デジタル一眼レフ」の対義語で、「コンパクトデジタルカメラ」を省略した言い方として、「デジタルカメラ」という分類名を使うこともあります。

コンパクトデジタルカメラ

レンズが交換できないタイプの、ボディサイズが小さなデジタルカメラを、このように称します。ほとんどの機種では、電源を切ると、レンズを本体内に収納します。ただし、一部のコンパクトデジカメには、ズームレンズが高倍率で、外観デザインが一眼レフに似ている(レンズ交換はできない)製品もあります。

商品例=キヤノンIXY/PowerShotシリーズ、ニコンCOOLPIXシリーズ、富士フイルムFinePixシリーズなど

デジタル一眼レフカメラ

レンズが取外し・交換可能で、なおかつ光学式のファインダーとミラーを、本体に内蔵しているタイプのデジタルカメラです。本体だけでは撮影できないので、必ずレンズを装着して使用します。

商品例=キヤノンEOSシリーズ、ソニーαシリーズ、ニコンDシリーズなど

ミラーレス一眼カメラ

レンズが交換可能ですが、内蔵式の光学ファインダーとミラーがなく、基本的には、液晶モニターのみで被写体を確認するタイプのデジタルカメラです。単に、「一眼カメラ」といわれることもありますが、前述の「一眼レフ」と混同することを避けて(「レフ」はミラー・鏡という意味)、「ミラーレス一眼カメラ」という例が、最近では増えています。ただし、まだ新しく登場したばかりの製品タイプなので、その分類名は、やや流動的です。

なお、店頭での販売時には、特例的に、「一眼カメラ」も、「一眼レフ」と同類の製品として扱うことがあります。ただし、こうした分け方は店頭で便宜的に行っているだけなので、正確な機種分類では、「一眼カメラ」は、「一眼レフ」の上位概念とはなりません。(例えば、現時点では、「キヤノンの一眼カメラ」という言い方は、標準的ではありません。)もし、「一眼レフ」と「一眼カメラ」に共通する上位概念を設けるなら、「レンズ交換式デジタルカメラ」と呼ぶべきです。

商品例=オリンパスPENシリーズ、パナソニックLumix Gシリーズ

交換レンズ

デジタル一眼レフ、およびミラーレス一眼カメラといった、レンズ交換ができるカメラボディに装着する、撮影用レンズのことです。カメラボディとマウントの規格が一致する、純正レンズや、レンズメーカー製レンズを選んで使用します。

ズームレンズ

「広角端~望遠端(単位mm)」の書式で、レンズの焦点距離が、2つ並べて数字で表記されているレンズのことです。広角・標準・望遠それぞれのズームレンズがあり、数字が小さいほうが広角、大きいほうが望遠です。35ミリ判換算した状態で、50mmを基準とし、50mmの焦点距離(APS-Cサイズの場合は換算値)をズーム域に含む製品を指して、標準ズームレンズといいます。また、ズーム全域が50mm以下の製品を広角ズームレンズ、そして、ズーム全域が50mm以上の製品を望遠ズームレンズとして分類します。このほかに、広角から望遠までの焦点距離を、1本のレンズに集約した、高倍率ズームレンズもあります。

商品例=18~55mm、55~250mm、70~200mmなど

単焦点レンズ

「焦点距離(単位mm)」のように、数字が1項目だけ表記されているレンズのこと。ズーム機能は、ありません。単焦点レンズにも、広角・標準・望遠が揃っています。なお、カメラの歴史としては、単焦点レンズのほうが、ズームレンズよりも先に誕生しました。そのため、昔のフィルムカメラには、ズームレンズがないのです。

商品例=28mm、50mm、300mmなど

パンケーキレンズ

単焦点レンズの一種で、レンズ鏡筒が短いため、お菓子のパンケーキのように、極めて薄く見えるレンズのことを表しています。光学設計上の性能では、やや広角寄りの、標準レンズとなります。

商品例=ペンタックス DA 40mm F2.8 Limited、パナソニック LUMIX G 20mm F1.7 ASPH など

レンズキット

普及機の場合は、カメラボディと、純正標準ズームレンズを、メーカーがセット商品として用意している、「レンズキット」を購入することが多くなります。このほか、望遠ズームレンズを追加して、レンズ計2本がセットになった商品は、「ダブルズームキット」といいます。

商品例=キヤノンEOS kiss X4レンズキット、ニコンD3000レンズキットなど

レンズセット

カメラボディと、純正ではない、レンズメーカー製のレンズを、店頭で組み合わせて一緒に売っているセール品を、「レンズセット」ということがあります。メーカー純正の「レンズキット」とは違う意味なので、どうぞお間違いなく。価格が極めて安いのが魅力で、仕様・性能を納得した上でお買い求めいただけば、ご満足いただけると思います。

商品例=レンズがシグマ製、タムロン製など

フィルムカメラ

単に、フィルムカメラという場合は、フィルムを使って撮影する方式、つまり、デジタルではないカメラの、「機材部分」だけのことを指しています。フィルムカメラの中には、最初からフィルムが入っているわけではないので、ユーザーが、撮影するたびに必要なフィルムを買って、カメラに装填して使用します。フィルムカメラにも、一眼レフと、コンパクトカメラがあります。そのほか、レンズ付きフィルムについても、フィルムカメラに含めます。なお、1990年代の後半より以前には、まだデジタルカメラが一般的ではなかったので、単に「カメラ」といった場合には、フィルムカメラのことを指します。特に、中古カメラの場合は、カメラといえば、フィルムカメラのことになるので、デジタルカメラを探す場合は、明確に用語を区別する必要があるでしょう。

一眼レフカメラ

レンズ交換ができるフィルムカメラです。同じマウントであれば、35ミリ判フルサイズ規格のデジタル一眼レフと、レンズを共用できます(APS-Cサイズ専用レンズは使用不可)。現在でも、一部のメーカーが、フィルム用一眼レフカメラの生産を続けています。なお、このタイプには、AF機能も自動露出機能もない、完全マニュアル操作の機械式一眼レフカメラも存在します。

商品例=ニコンF6、FM10など

コンパクトカメラ

レンズ交換ができないタイプのフィルムカメラで、レンズは本体に内蔵されています。現在では、生産されている機種が激減し、その役割をコンパクトデジタルカメラに譲り渡しました。それでも、フィルム用コンパクトカメラの高級機に限っては、現在でも、引き続き生産されています。なお、「トイカメラ」も、コンパクトカメラの一種(下位概念)として分類します。

商品例=富士フイルムKLASSEシリーズ、NATURAシリーズなど

レンズ付きフィルム

フィルムカメラの一種ですが、これに限っては最初から、カメラの中にフィルムを装填した状態で、販売されています。慣例的には「使い捨てカメラ」とも呼ばれますが、商品分類上は、「カメラにフィルムが入っている」のではなく、「フィルムのおまけにレンズと撮影機能が付いている」という定義になるので、正式名称では「レンズ付きフィルム」となります(ちょっと苦しいネーミングですね)。レンズ付きフィルムの場合は、撮影終了後、自分でフィルムを取り出す必要はなく、そのまま丸ごとDPE店に持ち込んで、フィルム現像とプリントを注文。フィルム現像が終わった後は、普通のフィルムと同じようにプリントできます。ちなみに、カメラ部分はDPE店が回収して、メーカーに戻された後、部品として解体・リサイクルされるので、お客様が現像後に受け取るのは、フィルムとプリントだけです。

商品例=富士フイルム写ルンですシリーズ、コダックスナップキッズシリーズなど

35ミリ判フィルム

上記のような普通のフィルムカメラに装填して使うフィルムは、幅が35ミリなので、「35ミリ判フィルム」と呼ばれます。ネガフィルム、ポジフィルム、白黒フィルムに分類され、それぞれISO感度の異なるタイプがラインアップされていて、撮影目的に合うフィルムを自由に選ぶことができますが、最も一般的なものはネガフィルムです。ネガの場合は、ISO感度400の製品が使いやすく、人気が高いようです。

商品例=富士フイルムフジカラーSUPERIA PREMIUM 400、コダックスーパーゴールド400など

インスタントカメラ

そのままプリントとして利用できる、特殊なサイズのフィルムを使用するカメラです。1枚ずつ撮影した後に数分、その場で待っているだけで、何も現像作業をしなくても写真の画像が現れます。「ポラロイドカメラ」が有名で、本来は商品名ですが、インスタントカメラ全体を表す普通名詞のように(音楽プレーヤー全体に対する「ウォークマン」のように)表現されることもあります。ちなみに、本家のポラロイド社は、現在ではデジタルカメラも発売しています。

商品例=ポラロイドシリーズ(旧製品)、富士フイルムチェキシリーズ

 
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