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2010.06.25

【「写真」にもある、ジェネレーション・ギャップ】
世代・年齢で、「写真」に対するイメージは、どう変わるか?(その3)

今回は、シリーズ3回目です。字で書くだけなら、すべて同じように思える「写真」も、その言葉の受け取り方は、世代や年齢層によって違うはず。では、「写真」という用語に対するイメージや価値観には、どのようなジェネレーション・ギャップがあるのか? という話題について考えるシリーズをお届けしてきましたが、いよいよ、多くの現役カメラユーザーの方にとっても、リアルタイムの記憶がある、最近の時代に到達することとなります。前回、前々回と合わせて、カメラと写真の発展・普及という観点から見た時代の流れを、全体的にたどってみてください。

1980年代生まれにとっての写真=「それなりにキレイなカラーフィルムの写真を、ボタン1つで簡単に」
(その親は昭和30年代生まれ)

1980年代は、前半がバブル前夜の不景気時代、後半は空前のバブル景気にわいて、日本人が、みな踊らされた時代でした。この当時には、カラーフィルムで撮るカラー写真が全盛となり、前時代の技術である白黒写真は、次第に忘れ去られていきました。このころに生まれた人の場合、もはや自分の姿が写っている白黒写真は、1枚も持っていないことのほうが普通でしょう。ちなみに、この時点でも、まだデジカメはありません。

1970年代の終わりが近付くと、カメラの技術革新が急速に進み、自動露出とオートフォーカス(もしくはピント合わせをしない固定焦点方式)を搭載し、小型フラッシュも内蔵した「コンパクトカメラ」や「ポケットカメラ」が、各メーカーから登場。そして、1980年代に入ると、シャッターボタンを押すだけで良い、この本当に操作が簡単なカメラが、全国民的に普及しました。その結果として、一般家庭でのカメラの世帯普及率が急上昇し、誰もが気軽に、写真撮影を楽しめる時代が到来したのです。「写真は、カメラを持ち歩いて、撮りたいときに、自分で気軽に撮るもの」という感覚が定着したのは、この時期から後。この感覚が認知されるための前提には、軽くて小さく、そして操作が煩わしくないAFコンパクトカメラが、必要不可欠だったのです。

なお、「ポケットカメラ」とは、35ミリ判よりも小さなサイズとなる、特別な規格の市販フィルム(110判)を使うカメラで、本体が横長であることが特徴でした。この「ポケットカメラ」は、現在では生産されていないので、1980年前後の時代だけを代表する、特徴的な機種と言えます。

このような時代の流れを受けて、専門家である写真屋の仕事も、従来のような依頼撮影の対応から、カメラ販売および、フィルム現像・プリントを請け負うDPEへと、変化していきました。ただし、この当時のDPEサービスは、現在あるような店頭での「1時間仕上げ」ではなく、小売店舗の写真店がフィルムメーカー系の現像所に、注文客から預かった撮影済みフィルムを取り次いで、集中的に現像サービスを行うことのほうが普通で、カラーネガ同時プリントだけでも、注文から1~2日は、仕上がりを待ったものでした。

そして、バブル景気が始まった、1980年代の後半ごろには、フィルム用一眼レフでも、AF技術が採用された機種が、各メーカーから相次ぎ登場。そのAF技術は、基本的に、現在まで踏襲されています。つまり、一眼レフカメラに限って言えば、その歴史は1985年を境に、「それ以前」と「それ以後」に大きく分けられることとなり、これを契機として、カメラユーザーの裾野が大きく広がりました。以前は、一眼レフといえば、いわば専門家の商売道具だったのですが、AF一眼レフの登場で、一眼レフは“民生用の家電”になったのです。実際、1970年代までの一眼レフは、原則的に手動操作なので、電池がなくても動きますが、1980年代後半以降、一眼レフはAF対応に伴って、電池がなければ、まったく動かない製品になりました。

ちなみに、一般消費者が写真を撮影するときに、単純なカメラの操作ミスが原因で失敗するような心配が、ほとんどゼロに近付いたのも、1980年代より後の時代のこと。この時代より後に生まれた人の場合、生まれた瞬間から現在まで、本当に撮影に失敗して救済不能になった記念写真は、基本的に、なかったはずです。そして、撮影される内容(選ばれる被写体)も次第に変化し、それ以前の時代と比べれば、かしこまって直立不動の姿勢で写る記念写真よりも、笑顔で動きのあるスナップ写真が増えてきたと思われます。したがって、1980年代生まれ以降の世代にとっては、写真は、特別な記念品や芸術表現というよりは、より日常的で、親しみのある存在という印象を、持たれることのほうが多くなっているようです。

1990年代生まれにとっての写真=「写ルンです、1時間現像、APS、そしてプリクラ、デジカメへ」
(その親はカウンターカルチャー&ヒッピー世代)

1990年代は、もはや歴史の一部になろうとしています。この時代には、フルオートのカメラで撮るカラー写真の技術は、完璧なまでに確立され、カラーフィルムを使う写真文化は、すでに品質的には成熟期を迎えていました。そして、新たなる発展の方向性として、写真を撮った後、現像して、プリントを見るまでに要するスピードが、以前より重視されるようになりました。

DPE店のサービスは、以前に見られた現像所への取次ぎ業務から、店舗の中に現像機を置いてプリントまで行うミニラボ方式のサービスへと大きく変わり、現像・プリントの待ち時間を短縮した、「1時間仕上げ」が一般的になりました。このスタイルの現像サービスの業態は、現在まで受け継がれています。1990年代より後に生まれた若い世代の方の場合、スピード仕上げの写真屋(DPE店)しか見たことがないであろうと思いますが、それ以前にあった写真屋のスタイルは、実は、かなり違ったものだったということを、前述した内容で比較してみてください。

また、使い捨てカメラとも呼ばれた、レンズ付きフィルム(商品分類名)の「写ルンです」が普及。以前は、写真といえば、特別な日にカメラとフィルムを、それぞれ事前に用意して撮るものでしたが、1990年代には、写真は、撮りたいと思ったときに、外出先でレンズ付きフィルムを買って、いつでも気軽に撮れるものへと移り変わり、カメラ・写真は、この時代に至って、フィルム時代における大衆化を完成しました。

そして、1990年代の後半に至ると、従来のカメラ・写真業界とは、まったく関係がないところで、「プリクラ」という新たな写真文化が誕生。カメラを持っていなくても、ゲームセンターなどにある専用の機械で、小さなシール状の記念写真が撮れるようになり、当時の若者世代から、写真に対する感覚やイメージは激変しました。このときに至って、写真は単に、特別な日を選んで記念のために撮影するだけのものではなくなったわけで、旧来の写真文化が、一つの転換点を迎えたと考えることができます。また、プリクラの登場は、撮影用のカメラ機材に興味はなくとも、撮られた写真にだけは親しみがあるという、新しい世代のユーザー像を出現させることにもなりました。ただし、現実的には、「プリクラ」と、普通のカメラで撮る写真は、それぞれ使う目的が違うので競合するようなことはなく、お互いに棲み分けが成り立っています。

また、1990年代の後半には初期型のデジカメが登場。ただし、まだ有効画素数が低くて、その画質がプリントには適さなかったため、当時は、フィルムの写真と共存していました。当時のデジカメは、コンパクトタイプから先に登場し、同じく、普及が始まったばかりのインターネットとも連携することで、撮った画像をモニター画面に表示して見るという、新たな写真の使い方が徐々に広がりました。このように、デジタルカメラの時代は、1990年代後半に至ってからスタートしたわけですが、当初は、画質や電源供給性能の関係で、まだフィルムの代替になるほどの実力がデジカメにはなく、主にパソコンの周辺機器として、ホームページで使う説明用の資料などを、撮影する目的で使用されることが多かったようです。

また、「APSフィルム」という新規格のフィルムを使用するカメラ(ポケットカメラとは違う規格)が登場して、コンパクトカメラを中心に、数多くの機種が市場投入されたのも、この時代です。APSフィルムは、35ミリ判より幅が狭い銀塩フィルムに、磁気記録層を追加したもの。画像本体は光学的に銀塩フィルムで露光しますが、そのほかにカメラの撮影データ(設定数値)を電子的に記録して、プリント時に活用できるという機能があり、その点では、銀塩とは言いながらも、現在のデジカメ画像に近い使い勝手がありました。しかし、デジカメの高画質化が実現すると、画像本体も撮影データも、フルデジタルで記録できるようになったので、画像本体の記録だけフィルムに頼る必要性が低下して、当時のAPSフィルムは役目を終えることとなりました。このAPSフィルムを知っているかどうかということも、いずれは、ジェネレーション・ギャップを知る手がかりになりそうです。

2000年代生まれにとっての写真=「フィルムを知らない、デジカメ・ネイティブ」
(その親は団塊ジュニア世代)

2000年代に入ると、デジタルカメラの技術開発が急速に進み、その有効画素数が大幅に増えていきました。そして、有効200万画素を超えるデジカメが登場すると、一般的なサービスサイズならば、フィルムで撮った写真にも匹敵するプリント画質が得られるようになり、これを受けて、DPE店もデジタルカメラで撮影された写真のプリントに対応。この時代に至って、いよいよカメラ・写真は、フィルムからデジタルへの完全移行期を迎えることになります。1990年代においては、デジカメはパソコン周辺機器とみなされていて、フィルムを使うカメラとは区別されていたのですが、2000年代以降、デジカメは、従来のフィルムカメラと同列に扱われるようになり、デジカメの需要が、フィルムカメラの需要を大きく上回るようになっていったのです。

デジタルカメラが、フィルムカメラと、最も大きく異なる点は、撮影した画像を、その場で確認できること。また、フィルムのような現像工程がデジカメにはないほか、不要なデジタル画像は消せるという特徴もあります。したがって、写真の撮影コストが極めて安くできる上、たとえ撮影に失敗しても、すぐに撮り直すことができますから、カメラを操作する場合に、特には専門的な知識やテクニックがなくても、あまり困らないようになりました。このようにして、撮影ミスの可能性が限りなくゼロに近付いたことで、カメラの潜在的なユーザー人口は、極めて大きく増加しました。

ちなみに、記念写真を撮るときに「自分撮り」ができるようになったのも、デジタルカメラが本格普及した時期より後のことです。ただし、「自分撮り」をするのは、デジカメしか知らない世代の年齢が若いユーザー層に多いとみられますので、デジカメで「自分撮り」をするかどうか? というところにも、いくらかのジェネレーション・ギャップは、あると思われます。

2000年代の前半までは、デジカメとフィルムは、共存するかに見えていましたが、2005年ごろになると、デジタル一眼レフの本格的な普及が始まり、ついにカメラメーカー各社は、フィルムカメラの生産から撤退を決定(消耗品であるフィルムはメーカーが供給を続行中)。その結果として、2000年代より後に生まれた世代では、生まれたときからデジカメがあって、フィルムで撮った写真をまったく知らない、「デジカメ・ネイティブ」となりました。

また、2000年代に入ると、携帯電話の高機能化が進んで、ほとんどの機種にカメラ機能が搭載されるようになった結果、簡単な写真撮影機材として、カメラのほかに携帯電話も選べるようになり、低画質ながら、メモを取るような感覚で、日常的に写真を使うことができるようになりました。

なお、デジカメの場合は、その技術史的に見ても、白黒画像しか撮れなかった市販機がなかったので、その誕生当初から、カラー写真を撮影できていました。そのため、「昔のフィルムの場合は、白黒写真しか撮れなかった」という事実さえ、なかなか知る機会が少なくなっています。また、これからの時代には、「なぜ、昔は白黒写真しか撮れなかったのか」ということを、デジカメしか知らない世代の人に、わかりやすく説明することも、かなり難しくなっていくことが予想されます。

2010年代生まれにとっての写真=「写真から“画像”へ、従来の枠を超えた未知数の可能性」
(その親は1980年代のバブル世代)

これからの2010年代、カメラと写真は、どの方向へ進んでいくのでしょうか。昔、フィルムカメラしかなかった時代には、写真は、フィルムで撮影して、平面の印画紙にプリントすることがすべてでしたが、いまではデジカメの使用が大前提となったことで、撮影した写真の用途は、昔よりも格段に幅広くなっています。フィルムの「写真」ではなくて、デジタルの「画像」という形を選んだ新時代の写真では、平面の印画紙にプリントすることさえ、数ある写真の使い道の中にある、選択肢の一つにすぎません。

デジカメでは、DPE店で印画紙を使って現像プリントするほかにも、写真をデジタルフォトフレームで表示して見ることも、インターネットで送信することもできます。また、カラーインクを使って、Tシャツなどの布に写真を印刷し、フォトグッズを作ることも簡単にできます(キタムラでもご注文を受け付けています)。写真が、フィルムや印画紙という形をとることが、大前提にならない世代では、カメラ・写真の文化は、どのように発展するのか? その可能性は未知数です。もはや、これからの「写真」は、同じ文字を使ってはいても、それは過去における「写真」のイメージとは、明らかに違うものになるでしょう。

これまでカメラと写真が発展してきた、過去100年以上にわたる経過を振り返ってみると、その度重なる変化は、単に「ジェネレーション・ギャップ」という言葉だけでは、とらえ切れないくらいに大きな違いを、生んでいることがわかります。そして、おそらくはこれからも、「写真」は、単に文字で書いたときの意味を超え、そして、一つの枠だけに収まることを知らずに、大きな変化を続けていくことでしょう。願わくば、その変化が一般のユーザーにとって、良いと思える方向へ進んで欲しいものです。

 
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