写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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2010.09.17
今回は、雑誌の「時刻表」を使って、撮影旅行の計画を立てる方法の総集編として、ある目的地を例題に設定し、その場所へ列車で旅に出かける場合を想定して、実践的な手順を考えてみましょう。ぜひ、書店で売っている雑誌の「時刻表」の最新版(駅のホームに掲示してある出発時刻表のことではありません)を1冊、お手元に用意してご覧ください。
いまでも、昔と同じ青い車両を使っている、ブルートレインに乗って行ける場所で、なおかつ、到着地の周辺では、風景写真の撮影や、名所旧跡の探訪など、観光が楽しめるような場所を、探してみましょう。なお、ブルートレインについては、普通の「客車B寝台」が利用できることを条件とします。
「ブルートレイン」と呼ばれる、長距離の夜行寝台列車は、現在までに運行系統の廃止が相次ぎ、いまでも定期運行されている列車は少なくなりました。とはいえ、全廃されたわけではないので、まだ利用できる列車もあります。まずは、現状として、どの区間に夜行寝台特急が走っているか、確認してみましょう。
まずは、書店で売っている、雑誌の「時刻表」を用意して、巻頭にある地図の最初のページ(地方別索引地図の九州地方より前)を開きます。ここに「特急運転系統図」という路線図があり、日本列島の全体にわたって、定期運行されている特急列車が、愛称名とともに一覧化されているので、その中から、夜行寝台特急を探してみましょう。寝台特急は、「黒ベースに白抜きの流れ星」を描いたマークが、列車名の前に付いています。
ここで列車名を確認すると、東京都内の上野駅から出発する「北斗星」「カシオペア」「あめぼの」、そして
大阪から出発する「トワイライトエクスプレス」「日本海」、さらに東京駅から出発する、「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」といった夜行寝台特急があることが、路線図からわかります。
それでは、この中から、「客車B寝台」の条件に当てはまる列車を、絞り込んでいきましょう。どうして、客車B寝台という条件を付けたかといえば、それは、寝台特急用の車両であっても、新型のものや、上級グレードの車両を使っている列車は、車体の色がブルーではない場合があるほか、内装が高級化されて、昔の面影を残していない車両もあるので、正確には、昔ながらのブルートレインとは違うからです。その点、「客車B寝台」の場合は、ほとんど内装が変わっていないので、いまでもブルートレイン全盛時代の名残を楽しむことができます。
雑誌の「時刻表」で、本編のページをめくっていくと、水色の紙を使っている冒頭ページの部分で、新幹線の次に、昼間の特急というページがあり、その次に、寝台特急のページが掲載されています。このページでは、列車名ごとに、主要な停車駅のみの時刻情報が掲載されていて、路線別の本編を見なくても、大ざっぱに、列車の運行時刻を知ることができます。ちなみに、通過駅や乗り継ぎなど、より詳しい時刻情報を知りたいときは、路線別の時刻情報を、別途、調べて参照します。
ここで、寝台特急の列車名を見ると、連結されている車両の種類が、略号で書かれているので、その中から「B」という略号が付いた列車(最上クラスの車両が「A」か「A1」だけのもの)を探します。これ以外の略号が、たくさん付いた列車は、新型車両か、上級グレードの車両を使っていて、実は、そのほうが寝心地は快適なのですが、でも、それは昔ながらのブルートレインではありません。そこで、今回の条件では、少々、車両は古くても、昔ながらの風情があるブルートレインを選ぶことにします。
この条件に当てはまる列車は、上野発の「あけぼの」号と、大阪発の「日本海」号の2つだけ。両方とも、終着駅は青森です。ちなみに、秋田などの途中停車駅でも、降りることはできるので、実際の旅行で利用する場合は、青森まで乗車せずに、途中駅を自分の目的地(着駅)に選んでも構いません。
雑誌の「時刻表」で、ピンク色の紙を使っている部分のうち、後半に相当する部分をめくっていくと、列車の編成表と、車内設備の案内が、それぞれ掲載されています。「あけぼの」号、「日本海」号ともに、「A寝台」と「B寝台」(A寝台のほうが上位グレードで寝台料金は高価格)が連結されていますが、1編成の中では「B寝台」のほうが多いことが、「列車の編成ご案内」のコーナーを見るとわかりますので、確認してみてください。
そして、ページをさらにめくっていくと、「おもな車両の席番ご案内」というコーナーがあり、車内設備がどのようになっているか、車両の種類ごとに知ることができます。ここで、「客車B寝台」の設備を見てみましょう。
現在の客車B寝台は、2段ベッドを向かい合わせにした、合計4つの寝台が1区画となって、隣の区画と壁で仕切られる構造。進行方向に対しては、垂直に寝るようにベッドが配置されており、片方の窓際に寄って廊下があります。つまり、横に長いボックス席を、4人ずつで使うようになるので、B寝台で快適に旅行するなら、4人グループで揃って乗るのがベストということになります。その点では、B寝台は、学生さんのグループにおすすめです。
寝台券は、すべて指定扱い(自由席なし)ですから、切符を予約すると、あらかじめ号車番号と席番が指定されます。客車B寝台は、いずれの車両も、1番から16番(または17番)までの番号と、それぞれの番号に対応する、上段・下段として区分。いまでも使用されている客車B寝台は、すべて2段式ベッドで、客車B寝台の寝台料金は上段・下段とも同じです。ちなみに、A寝台と、(客車ではない)電車のB寝台の場合は、下段のほうが値段は高くなります。
余談ですが、B寝台では、寝台と廊下の区切りはカーテンだけです。深夜の消灯後には、話し声が響いて、うるさくならないよう、乗車マナーを守って利用してください。
「あけぼの」「日本海」は、それぞれ出発駅は違いますが、いずれも途中から、経由する路線が同じになります。先ほど調べておいた、寝台特急の時刻情報を、雑誌の「時刻表」で確認すると、早朝以降に到着する駅には、酒田・秋田・大館・弘前(実際にはほかの停車駅もある)と、終着の青森があります。
ここで、「時刻表」の巻頭にある東北地方の索引地図を見ると、途中停車駅からは、男鹿線、五能線、花輪線などの支線があることがわかります。また、終着の青森からは、津軽海峡を通って、北海道に渡る列車に乗り継ぎも可能です。
この沿線の観光地というと、最もメジャーな場所は、十和田湖や八幡平。それから、男鹿半島や、岩木山に、白神山地などでしょうか。ほかにも、いろいろと魅力的な観光スポットがありますから、詳しくは、市販のガイドブックなどを参照して、気に入った場所を探し、旅行の目的地を選んでください。
行ってみたい目的地が決まったら、切符の着駅(下車駅)も決まるので、寝台特急の切符を予約することができます。今回の例題の条件で必要な切符は、乗車券+特急券+B寝台券。予約購入は、駅の「みどりの窓口」か、JR線の切符を扱う主な旅行会社(JTBや近畿日本ツーリストなど、詳しくは雑誌の「時刻表」を参照)にて、乗車の1ヶ月前から可能となります。
金額は、雑誌の「時刻表」で、ピンク色の紙を使っているページにある、「運賃・特急料金早見表」のコーナーを参照。その最後のほうに、寝台特急専用の早見表が、まとめて載っています。早見表は、運賃と特急料金だけなので、別途、寝台料金の加算を、お忘れなく。学生さんの場合は、学割があるので、まず自分が通っている学校で、学割証を入手してください。
ここで、実際に切符を買えば、旅行に出かけることができます。お時間がある方は、ぜひどうぞ! そのときは、カメラも忘れずに持って行って、訪れた場所での写真撮影を、存分にお楽しみください。
ブルートレインの「あけぼの」号(上野発)と、「日本海」号(大阪発)が経由する、山形県、秋田県、青森県にある、カメラのキタムラのお店(リアル店舗)は、次の方法で、探すことができます。カメラ機材や消耗品の現地調達、そして、撮影した写真を早速プリントして、仕上がり状態を確認したい場合などに、どうぞご利用ください。なお、旅行中にDPEサービスをご利用の際は、お渡し予定時刻をあらかじめ確認の上、時間に余裕をもって、ご注文くださいますように、お願いします。
画面中央部にある日本地図の上に、マウスカーソルを移動すると、自動で、各地方ごとに「ズームイン」の表示が現れますので、店舗を探したい地方の上に表示が出た瞬間に、マウスのボタンをクリック(左ボタンで1回クリック)してください。すると、1つの地方だけ拡大表示されるので、続けて、店舗を探したい県名の上にマウスを移動して、「サーチ」と表示された瞬間に、もう1度、マウスのボタンをクリックしてください。自動的に新しい画面が立ち上がって、該当する都道府県内にある、カメラのキタムラの店舗がリスト表示されます。上記3県の場合は、まず東北地方にズームインしてから、各県の店舗をサーチすればOK。なお、ズームイン中にマウスカーソルが地図の画像から外れると、日本列島全体の地図に戻ってしまうので、ご注意ください。都道府県別の店舗リストの中から、利用したい場所にある店舗名を選んで、「地図」の項目をクリックすると、店舗周辺の案内図が表示され、最寄り駅から店舗まで行く経路がわかります。
わざわざトップページを経由しなくても、カメラのキタムラの店舗を探すことは可能です。キタムラのWEBサイトでは、どのページでも、原則として画面右の最上部に、「店舗検索」のボタンが表示されています。いま、ご覧いただいている、この画面の右上にも、「店舗検索」のボタンは出ています。ここをマウスでクリックして、店舗検索専用のページを表示すれば、地図や都道府県名から、店舗リストを絞り込むことができるので、そのあとは、トップページから探す場合と同じように、各店舗の名称を選び、所在地の地図を確認することができます。店舗検索専用のページを経由すれば、探し方を、複数のパターンから選ぶことも可能ですから、お客様の目的に合わせて、ご利用ください。
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。