写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
1997年2月14日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
毎年、冬季は春が恋しいものです。とはいいましても“春”の訪れは、すぐ近くまで来ています。ちょっと先になりますが、この「春の訪れ」を計画されていはいかがでしょう。関西地方では「春が来た」と言えば“奈良のお水取り”を冬との境目にしています。このお水取り、東大寺二月堂で行われる修二会(しゆにえ)の行事で、僧侶がすべての人の罪を悔い改めて、国家の安泰と人々の豊楽を祈る法要です。このように記しますと、固い行事のように思われますが、撮影には絶好の被写体となる、「大松明〕(おたいまつと呼ばれています)を持った練行衆が内陣を走り抜ける妙法があります。
この“お水取り”は3月12日の深夜2時頃、練行衆が直径1mもある松明に案内され、本尊に供える香水を若狭井(わかさい)からくみ取ります。お水取りに続き、大松明を持った練行衆が内陣を走り抜けます。これを達陀(だっだん)といいます。15日には達陀に使用された帽子を幼児に被せると健康に育つといわれています。
さて、そのクライマックスは3月14日(金曜日)となります。10本の大松明が二月堂の縁を夜間に一斉に走り抜けるのですから、被写体としては大きな魅力になります。走り抜けるのは10分ほどですから、シャッターチャンスは僅かです。また、当日は一般の参観者もつめかけますので、早めに行って良いポジションを確保しなければなりません。
実は撮影に最適なのは3月14日ではなく、3月1日~13日の一般の参観者が少ない日です。14日は10本が一斉にかかげられ、行事としてはクライマックスでもシャッターチャンス、露出調整をするには人波とカメラマンの多さで、不向きと言えます。14日以外は1本づつ、30分ほどかけて行われます。1本でも陣内を走り抜ける、回転の迫力は同じなのです。撮影に最適と言えるでしょう。10本にこだわらない人は、この時期を狙うのがチャンスでしょう。
【東大寺への交通アクセス】
JR関西本線奈良駅から徒歩30分
近鉄奈良線奈良駅から徒歩15分
それぞれバスもありますが、被写体の多い場所です。散策がてら歩いてみてはいかがでしょう。
【問合せ】
奈良市観光協会 0742-22-5200
写真は、東大寺二月堂のおたいまつ
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。