写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1997年3月1日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
毎年3月9日に行われる「祭頭祭(さいとうさい)」は、年間80回を数える鹿島神宮の行事の中で、もとっも規模が大きく、勇壮な祭典です。この「祭頭祭」は出陣の祭とともいわれ、防人(さきもり)に選ばれた東国のつわ者達が、奈良平安の昔に九州の筑紫、壱岐、対馬の防備に旅立つ姿を今に伝えた、歴史のある行事です。
祭頭祭そのもののクライマックスは神社の社殿で行われますが、その後、祭に参加した人達によって、午後1時頃から鹿島神宮の参道で「祭頭囃」が始められます。人数は奉仕字の大小によって多少違いますが 150~300 名ぐらいで、陣笠、羽織袴の人々に加え、色鮮やかな祭衣の囃人らが華やかな数本の襷(たすき)をかけて2メートルほどの樫棒を持って集まります。太鼓の音に合わせて、棒を組んでは離れたり、囃歌を唱って進みます。
1隊、15名ほどが円陣を組み、この隊が7~10数組の列になって、太鼓のリズムに合わせ、棒をバレン振りと呼ばれる振り方で円舞する姿は勇壮です。見ていても楽しく、ついシャッターを押したくなります。
しかし、出陣の祭と言われていますが、この円舞は防人が任期を終え、無事に国に帰ってきた姿ではないかとも解釈されています。その理由としては、祭の衣装が大陸風であり、手にした武器が棒であるためです。いずれにしても、歴史の重みを感じさせる勇壮な祭です。
ちなみに、西暦 662年に日本水軍が唐の大軍に敗れて以来、大陸からの侵攻に備えて対馬、壱岐、筑後の国々におかれた兵士を「防人」といいます。約130 年間の長期間にわたって防備がなされています。最初は全国から徴兵されましたが、関東勢が勇武であったことで主に関東から徴募されるようになりました。
この防人達が武運と道中の平安を鹿島神宮に祈願して旅立ったために「鹿島立ち」の言葉が起きたと伝えられています。
鹿島神宮の撮影対象としては、「日本三大楼門」のひとつに数えられる楼門、朱色が一際鮮やかです。「奥馬場」と呼ばれる裏参道は、北限と南限の植物が約 700種類自生していて、境内は県の天然記念物になっています。また、奈良の春日大社の鹿はここから移され、その子孫が再び戻っての鹿園もあります。鹿は「神の使い」とも言われています。ところで、アントラーとは鹿の枝角のこと、サッカーの鹿島アントラーズはここから名付けられています。
撮影ポイントとしては、本殿はもとより、杉の巨木、御手洗(みたらし=みそぎの池)などがあります。さらに時間があるなら、詩情豊かな北浦湖畔の知る人ぞ知る、夕日の名所を尋ねてみたいものです。
【鹿島神宮への交通アクセス】
JR鹿島線 鹿島神宮駅から徒歩10分
【問合せ】
鹿嶋市商工観光課 0299-82-2911
高尾山は首都圏のハイキングコースとして知られていますが、高尾山薬王院は関東における屈指の霊山霊場、諸願成就の道場としても有名です。この高尾山薬王院は修験道(山伏)の根本道場としての伝統を守り、災難消除、災厄日消除の願いを込めて火の行でもある「火渡り祭り」が3月9日(日曜日)に行われます。山伏が裸足で火の上を歩きます。これもシャッターに納めておきたい被写体ですね。
【高尾山薬王院への交通アクセス】
JR中央線 高尾駅乗換~京王線高尾駅~高尾山口駅~ケーブル高尾山
京王線新宿駅~京王線北野駅乗換~高尾山口駅~ケーブル高尾山
【問合せ】
高尾山薬王院 0426-61-1115
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