写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1997年5月10日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
酒田は多くの俳人や歌人が訪れ、優れた作品も残されています。それらを句碑にして遊歩道に配したのが文学の散歩道です。日和山公園に整備され、句碑が酒田の時代を偲ばせてくれます。古くは松尾芭蕉から、正岡子規、志賀直哉、幸田露伴、田山花袋などに加え、大正4年に陸羽西線の開通で、若山牧水、大正のロマンを代表する竹久夢路らも酒田を訪ねて作品を残しています。こうした文人墨客の文学碑29基が延長1,000mにわたって続いているのが文学の散歩道です。
日和山公園は日本の都市公園百選に選ばれていることもあって、そこからの景観もすばらしい。文化10年(1813年)、酒田港に出入りした船頭衆と廻船問屋が北国廻船の航海安全を祈願して建てた常夜灯がありますが、高さ約3mで、その台座には西国廻りの廻船問屋による寄進者の名前が刻まれ、酒田港繁栄のシンボルとなっています。最上川河口にあった木造六角灯台も移築されています。日本最古の木造灯台ではないかとも言われています。
さらに珍しい「方角石」もあります。酒田港に出入りする船頭衆が朝夕見たと考えられていますが、表面には十二支に東西南北の文字が刻まれています。製作された年代は不明ですが、寛政6年(1794年)の文献にあることから、やはり現存する方角石としては日本最古のものとみられています。さらに西廻り航路を開拓して庄内米を酒田港から江戸に運んだ千石船を2分の1に縮尺したものもあります。
一方、酒田市には名誉市民となった土門拳氏の土門拳記念館があります。全作品70,000点が収納されています。この記念館は設計が谷口吉生氏、彫刻はイサム・ノグチ氏、造園を勅使河原宏氏、銘板年譜は亀倉雄策氏と、各界一流の手によって建築されていますので、写真を見るのと同時にこれらの造形も楽しみたい。(月曜日休館)
この酒田市には古式豊かな祭礼として酒田まつり(山王まつり)があります。5月19~21日に催されます。慶長14年(1609年)に始まり延々と続けられ、今年は 388年目になります。この祭りは商人によって受け継がれてきており、身分制度の厳しかった時代にあって、頭屋(とや)の主人を筆頭に紋付き、羽織、袴で、腰に大小の刀をさし、馬上の人となって町奉行に挨拶に行くことがしきたりなっていました。この日ばかりは、武士と同格に対応できるとあって、酒田の商人たちは望んでこの頭屋を努めたそうです。現在もこの儀礼は残されており、市長を奉行に見立てて上・下日枝神社の三役が挨拶を交わす「式台の儀」がそれにあたります。
山車による渡御行列がありますが、上・下氏子の全員が行列し、鉾立、獅子舞、天狗舞、重箱舞などの奉納神事も行われ、賑々しく行われますので、祭りを撮影するのでシャッターチャンスも多くあります。メインの大獅子頭4頭は5月20日に渡御行列があります。
【酒田市への交通アクセス】
JR羽越本線 酒田駅
山形自動車道 山形北IC→R13、R47)
【情報・問い合せ】
酒田市経済部観光物産課 0234-26-5759
土門拳記念館 0234-31-0028
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