写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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1997年7月4日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
“扶桑第一の好風にして……”と、俳聖芭蕉を絶句させたのはみちのくの名所のひとつ、宮城県の松島。この松島といえば伊達政宗を、また、政宗から連想されるのが瑞巌寺でしょう。松島が日本三景のに数えられるようになったのは、約 350年前、江戸幕府の儒学者林春斎の著書で日本三処奇観としるしたのが始まりのようです。
この美しい海の自然と歴史に彩られた松島は、多くの被写体に囲まれた地域でもあります。この梅雨時になぜ松島なのか、雨に良し、晴れても良しがこの松島なのです。 豊太閤と隆盛を競った伊達62万石の菩提寺である瑞巌寺周辺は陽徳院、天麟院、円通院、愛宕神社、日吉神社、葉山神社などがあります。人影のまばらな静寂の中で、雨に煙るこれらの旧跡を“撮る”のはまた格別ではないでしょうか。カメラマンならではの醍醐味といえるでしょう。晴れであれば、新緑に囲まれた桃山様式の真髄を伝えるたたずまいを撮るのも一考でしょう。
中でも円通院はいち名、バラ寺ともいわれ、主扉のバラの絵は支倉六右エ門がローマから持ち帰った日本最古の油絵ともいわれています。山門を入ると見事な石庭が続き、本堂大悲亭の池は“心”の字型をしています。日本の代表的な“庭”としては最高級の位置を占めるといえるでしょう。バラ寺の名にふさわしく、3000株のバラが迎えてくれます。寺にバラのコンビネーションが撮れればいうことなしでしょう。
もちろん、芭蕉を絶句させた松島の景色を忘れることはできません。仁王島、カブト島、水島、双子島、鍾島(けんじま)、千貫島など二百六十余の島々が並ぶ景観は訪れる人々の心を魅了させます。これらの島々の全体を大観できる場所としては大高森(標高105m)、多聞山(55m)、富山(116m)、扇谷山(55m)があります。大パノラマが迎えてくれます。
写真提供:宮城県観光物産サービスセンター
[松島への交通アクセス]
仙台駅→東北本線松島駅へ20分 仙台駅→仙石線松島海岸駅23分(いずれも快速)
車では東北自動車道大和ICより20分
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