写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成9年11月22日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
臼杵の石仏は平安時代から鎌倉時代のその昔、信仰深い人々のその証しとして岩はだに刻み込まれたものです。日本の石仏の中で最高傑作といわれている古園石仏(国宝)の大日如来を始めとした石仏群を眺めていますと、遠く千年の歴史の重みを感じさせられます。石仏群は4群60数体あり、我国の代表的な石仏です。ここに仏教の一大勢力があったことの証しともいえるでしょう。
また、臼杵はキリシタン大名大友宗麟が永禄5年(1563年)に臼杵城を築き、東九州において政治、経済の中心地となり、南蛮の貿易港としても名を馳せました。宗麟はポルトガル、イスパニア、明などと交易を図り、当時、港には貿易船が行き交い、街中を外国人が往来して国ロ都市の雰囲気がありました。
その後、慶長5年(1600年)徳川幕府によって、稲葉氏が5万石で臼杵に封じられ、明治維新まで15代続いています。その城下町として栄えた臼杵は寺院が多く落着いた街です。春日局が住んでいたと伝えられている二王座付近は、城下町特有の屋敷や古い町並みが残っており、なんとなく安らぎを覚えるから不思議です。特に稲葉家下屋敷の漆喰(しっくい)の土蔵、土塀、門、そして庭園、いずれをとっても写欲をそそられます。
さらに臼杵は寺院がたくさんあります。数々の伝説につつまれた満月寺を始め、城郭をおもわせる月桂寺、九州にふたつしかない三重の塔(太子塔とも呼ばれる)のある龍源寺、このほか大橋寺、多福寺など日本の伝統美を教えてくれます。また、オランダの商船リーフデー号が黒島に漂着し、ウイリアム・アダムス(後の三浦按針)が上陸した土地でもあります。
郊外の千年の時を経てもなお神々しい姿を保つ石仏、旧家の白壁が連なる城下町、訪れてみたい街です。
また、臼杵市は伝統的で珍しい祭や行事、例えば風流杖踊り(4月)、按針祭(5月)、祇園まつり(7月)、千本のたいまつが一斉にたかれる西日本最大の石仏火まつり(8月)、日本の古泳法のひとつ水軍武術山内流遊泳会(8月)などが多く挙げられます。
12月1日には神楽が奉納される「八坂神社冬まつり」があります。これは11月23日に皇居で行われる新嘗祭のようなものです。五穀豊穣、家内安全を祈願しての伝統あるまつりす。当日は10時に祭典があって、そのあと神楽が奉納されます。
このほかの見所としてちょっと離れますが、風連鍾乳洞も見逃せないひとつです。臼杵市は温泉で有名な別府市から50Kmほどですから、温泉に行ったおりに少し足を延ばすだけで、日本でも数少なくなった城下町の雰囲気が楽しめます。
[交通アクセス]
JR日豊本線臼杵駅
八坂神社は臼杵駅から徒歩10分程度です。
[問合せ]
臼杵市商工観光課 0972-63-1111
臼杵石仏事務所 0972-65-3300
八坂神社務所 0972-62-3673
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