写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成9年12月6日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
赤穂市は瀬戸内海に面した静かな街です。忠臣蔵、播州赤穂を知っていても赤穂市そのものはあまり知られていないといえるでしょう。日本の幹線である山陽道、JR山陽本線からさほど遠くはないのですが、なぜか、知名度だけは低いようです。しかし、その昔は塩田の盛んな所で、重要な位置を占めていました。浅野家もその塩田のおかげで裕福であったようですが、その藩主、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が元禄14年(1701年)に江戸城で吉良上野介(きらこうずけのすけ)との間で刃傷事件を起こし、お家断絶となり大石内蔵助を始めとした堀部弥兵衛らが仇を打った話が忠臣蔵。赤穂四十七士が討入を果したその日が12月14日です。吉良上野介も地元の愛知ァ吉良町では領民に慕われ、決して悪者ではないのですが、話の都合上、憎まれ役になっているようです。それはともかくとして、赤穂市では毎年12月14日、義士祭が盛大に催され、一大行事となっています。
当日は「播州赤穂義士太鼓」を合図に赤穂おどり、義士行列、こども義士行列、大名行列、こども大名行列、義士伝行列、少年赤穂義士音頭、元禄義士おどり、義士娘こし道中、元禄塩道中、忠臣蔵名場面に加え、音楽隊のパレード。さらに義士ゆかりの花岳寺(かがくじ)、文化施設などで肖像画の展示や書道展なども催され、町が義士一色になります。
これら行列のメインは義士行列です。大石内蔵助が陣太鼓を打ちながら、赤穂城から出てきます。なかなか勇壮なものです。また地元の大名行列保存会による大名行列は、毛やり投げがあり、それ受けるシーンも見ものです。成功すると周囲から拍手がわき起こります。さらに元禄塩道中には馬も登場し、遠い過去を忍ばせてくれます。
祭の撮影では表情豊かな子供を被写体におさめるのもひとつのポイントですが、この義士祭は多くの子供が参加しますので、シャッターチャンスにこと欠きません。赤穂城をバックにしてのこれら行列などの撮影は“絵”になるとして、多くのカメラマンが押しかけます。本格的に撮影をするつもりであれば、早めに場所の確保が必要なようです。
これらのイベントの中でちょっと風変わりなのが、忠臣蔵名場面でしょう。刃傷の場、城あけ渡しなど有名な場面を演じるのですが、動きが極端に少なく何となくユーモラスに感じます。
元禄時代村でも獅子舞、門前太鼓などのイベントが行われるほか、さまざまな屋台が並びます。「赤穂塩屋敷」では赤穂特産の塩が販売されています。
今年は日曜日でもあり、大変な賑わいになることでしょう。
赤穂義士のことを静かに忍んで(といっても祭の間は無理かもしれませんが……)みたい方には次の場所を訪れてみて下さい。
*赤穂城跡 海に面し、海岸平城で天守台が現存していますが、大手門や櫓、城壁の一部は復元されたものです。
*大石良雄邸 大手門を左に入ると大石良雄の居宅跡があります。長屋門や庭園は昔のままです。瓦には双ツ巴の大石の家紋があったりします。
*花岳寺 浅野内匠頭と四十七士の墓石があり、赤穂浅野家初代藩主の長直や二代目藩主長友の墓、浅野家断絶後の藩主森家の墓、大石家先祖の墓もあります。赤穂を去る内蔵助がその樹の下で名残を惜しんだという「大石名残りの松」も残っています(初代の松は枯れて現存する松は二代目)。
*赤穂市立博物館 塩と義士に関する資料を展示。
*大石神社 大石宅跡の約4000坪の敷地に、義士木造館、宝物殿、大石良雄の銅像などがあります。
四十七士とは縁遠くなりますが、訪れてみたい場所として伊和都比売神社、生島があります。
*伊和都比売神社 縁結びの神様として信仰を集めています。もとは、海に浮かぶ岩礁の上に祀られていたものを、浅野内匠頭長直がこの地に移したといわれています。神社前から海岸沿いに遊歩道が延び、海の眺めは抜群です。
*生島 周囲わずか1.64Kmの小島ですが、古来より神地として人の入ることを禁じていましたので、樹木が原始のまま保っており、国の天然記念物に指定されています。奏河勝の墓と伝えられる円墳もあります。
[交通アクセス]
JR山陽新幹線相生駅→赤穂線約12分→播州赤穂駅→赤穂城徒歩10分
[問合せ]
赤穂市役所 07914-3-3201
*新発田市 堀部安兵衛が中山弥次右衛門の子として生まれた新発田市で12月14日、堀部安兵衛の法要のまつり・義士祭が行われます。生家の菩提寺であった長徳寺を舞台に、法要、剣舞、詩吟が行われ、義士に扮したこども忠臣蔵パレードがあります。長徳寺へはJR新発田駅より徒歩15分
*東京・泉岳寺 義士祭 赤穂四十七士に扮した人達が銀座から泉岳寺まで行進します。泉岳寺へは都営浅草線泉岳寺駅下車
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