写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年1月10日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
シルクロードといえば、ヨーロッパとアジアを結び、何となく壮大なロマンが感じられます。その始点は?、その終点は?と問われますと「ハテどこなのだろうか」。終点だけは明確です。奈良東大寺です。奈良は京都と比較してこじんまりしていますが、ロマンという点では、奈良の方がスケールが大きく感じるのですが、皆様はいかがでしょう。日本の故郷ともいえるのではないでしょうか。奈良にはいろいろな行事があります。近畿地方に住んでいますと、それらの行事が季節感を伝えてくれます。若草山の山焼きがあると「春遠からじ」の感を強くしますし、そしてお水取りで「やっと春だナ」と、なんとなく心が浮き立ちます。
その山焼きが1月15日にあります。奈良若草山は百人一首でも「三笠の山にいでし月かも」と詠まれているように、別名、三笠山とも呼ばれています。山そのものが3重に重なっていることで「三笠」といわれたようです。標高342mの山ですが、頂上からは奈良市内を始め、天の香具山などの大和三山、大阪との境にある生駒連峰、吉野の山々と、いつまでも飽きのこない景色が堪能できます。特に冬の時期は空気が澄んでいますので、最高の条件で景色を眺められます。
遠い飛鳥の時代を思い絵描きながら、シャッターを押すのも粋なものではないでしょうか。若草山の山焼きは、花火もあって多くの人によって写真に撮られていますが、絵になること、受けあいです。自分なりの被写体を是非、探してみてください。
15日は17時45~50分頃、山焼きが始まる合図として「ドーン」と花火が打ち上げられます。麓から火が放たれて、山を駆け登ります。全山が火に包まれるには30分程度かかりますが、乾燥状態によっても異なります。山焼きそのものを近くで撮影するには少なくとも16時には麓の場所を確保しなければなりませんが、遠くから眺める山焼きも古都をバックに、あるいは前景に入れられますのでまた格別です。自分なりの被写体が広範囲に探れるのもうれしい行事です。撮影にはデパートの屋上や高い建物を探すのがポイントといえます。意外な所に穴場がありそうです。
ところで、この「山焼き」はいろいろな説があります。妖怪退治だとか、猪を追い払うため、害虫を焼くため、お寺、神社の間の争いを鎮めるためなどがあります。どの説を取るのか、それぞれ個人好みを描きながらシャッターを押してはいかがでしょう。
なお、雨天の場合は次の日曜日に順延されます。
[交通アクセス]
JR奈良駅、近鉄電車奈良駅からバスが頻繁に出ていますが、若草山まで、徒歩で約30~40分ほどですから散策がてら歩くのもよいでしょう。
[問合せ]
奈良市役所 0742-34-1111
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