写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年1月17日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
関東地方は1月15~16日にかけて今年3度目の大雪に見舞われました。その数日前には北海道では今冬一番の寒さとかで、氷点下20℃以下になったと報道されています。そうかと思えば、沖縄では「例年になく、桜が早く咲いています」と、テレビから流されています。日本は狭いといわれながらも、東西に長いことで、寒暖の差が大きい国ですね。 さて、その沖縄の桜、ヒカンザクラと呼ばれています。初めてこの言葉を印刷物で接した時「ヒガンザクラの誤植(校正もれ)ではないか」と、思ったものですが、間違いではありませんでした。このように感じる人が多いのでしょうか、ヒガンザクラと紛らわしいので、カンヒ(あるいはカンピ)ザクラとも呼ばれています。漢字にすると[緋寒桜][寒緋桜]となります。
ところで、この桜はバラ科に属します。トゲのあるバラとは随分とイメージが異なりますね。ヒカンザクラは南方系の桜で、琉球列島、台湾、中国に分布しています。イメージとしてはソメイヨシノよりも濃いピンク色で、桃の花に近い感じです。また桜ふぶきは見られませんが、毎年、日本で最初にお花見ができる「桜」であり、沖縄を代表する花の一つです。1月中旬から2月中旬まで、気象条件も多少左右されますが、だいたい1ケ月ほど咲いています。
また、桜の開花は通常、南から北へと北上するのが常識ですが、沖縄では北から南へ移動するそうです。なぜかは残念ながら分かりません。もしご存知の方がおらましたら教えて下さい。
それはともかく暖冬とはいえ、雪を見ていると沖縄の桜が魅力的ですね。1月中旬から沖縄県の各地で桜まつりが催されます。今帰仁(なきじん)村の今帰仁城跡で開かれる今帰仁桜まつり、ほとんど同時の本部町(もとぶちょう)の八重岳(やえだけ)桜の森公園のお花見を皮切りに、名護桜まつり、なはさくらまつりと南下します。
今帰仁村、本部町がある本部半島には今帰仁(北山) 城跡。樹齢約300年の今泊コバテイシ(県指定文化財 天然記念物)幹の太さが約4mの大木です。自然がそのまま残っている諸志御嶽(ウタキ)の植物群落、国内唯一の亜熱帯・熱帯公園として、また花のカーニバルが開催される国営沖縄記念公園、東シナ海を眼下にできる八重岳(標高453.3m 天然保護区域に指定)などがあり、気候温暖、風光明媚ながら歴史も数多く残っているところです。
桜まつりの間はミス桜の選出や歩け歩け大会、民謡ショーなどもあって、地元の人達と触れ合うことができ、シャッターチャンスにも恵まれることでしょう。
なお、今帰仁村には芳醇な風味と酔心地満点の本場泡盛を作っている酒造所があります。南国の桜を眺めつつ、東シナ海を飲み干すつもりで……、ちょっと酔いすぎますかね。
[本部町への交通アクセス&問合せ]
那覇市からバス約 150分
本部町役場 経済観光課 0980-47-2103
[今帰仁村への交通アクセス&問合せ]
那覇市からバス約 150分
今帰仁村 経済課 0980-56-2256
写真沖縄の桜=八重岳で撮影):霞本光弘氏(カメラのキタムラ第5回全国春の花フォトコンテスト入賞作品)
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