写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
平成10年2月14日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
冬に関西方面から北陸本線の雷鳥乗って、米原駅(現在は湖西線で通りません)あたりに来ますと、いつも「しまった、傘を忘れた」と思い知らされたものです。冬の北陸では「弁当忘れても傘忘れるナ」の格言があります。北陸の雪は温度が高い関係で、湿気を含んで重いのが特徴的で、大雪の時には木々が深くおじぎをしています。西高東低の冬型の気圧配置でも冷たいシベリア気団の張り出し方で、里雪型や山雪型になります。里雪型になると、ここ鯖江市も深い雪に覆われます。
鯖江の人達に「もう春だナ」と思わせる行事が[すりばちやいと]です。毎年、2月20日とR月2日だけに行われます。「やいと」とは西日本の方言で、お灸のことです。最近はあまり言われなくなりましたが、子供がいたずらをすると親が「こらッ、やいとすえたろか」と怒鳴っていたものです。「すりばちやいと」は長泉寺町の中道院で行われ、正式には「御夢想灸(ごむそうきゅう)」と呼ばれ、遠く平安時代から続く行事です。元三(がんざん) 大師が悪病に苦しむ庶民を助けようと護摩炉(ごまろ) の加持秘法(かじひほう) として、すりばち形の器を頭の上に載せ、その上からお灸をすえたというものです。頭痛など諸病に良く効くといわれています。最近では頭が良くなると受験生の参拝も多くなったとのことです。ちなみに午前10時頃から始まりますが、午後からが比較的空いているそうです。
一方、日光東照宮は、見とれていて夕刻になってしまうことで、日暮しの門といわれていますが、ここ鯖江にも「北陸日暮しの門」と呼ばれている四足門(しそくもん) があります。親鸞聖人ゆかりの誠照寺(じょうしょうじ) にあります。「鳥すまずの門」ともいわれ、東照宮の眠り猫と同じ左甚五郎作とされる「駆け出オの竜」の彫刻が有名です。越前四本山の一つにあげられています。
鯖江にはこの誠照寺を始めとして、證誠寺(しょうじょうじ) 、万慶寺( ばんけいじ)、春日神社、舟津神社(写真)、神明社など由緒ある神社仏閣も多くあり、春浅いこうした古刹を撮るのも一考ではないでしょうか。
ところで、鯖江市は知る人ぞ知る眼鏡の王国で、日本一の眼鏡の生産地です。冬は雨や雪が多く、農閑期の屋外労働に適さない土地柄であったのと、一戸当たりの農地が小規模で生活向上の手段として、明治38年、増永五左衛門さんが大阪から職人を招いて眼鏡枠の生産を始めたのが初めとされています。眼鏡に興味のある方には「めがねの歴史博物館」があります。目の構造を分かる科学室、ジャンボ万華鏡で目の錯覚が体験できるヴィジュアルトリック室など目と眼鏡に関する資料が展示されています。また、地場産業としては越前漆も有名です。
このほか、鯖江では江戸時代の元禄三大文豪のひとり、近松門左衛門が多感な少年時代を過ごしています。
[交通アクセス]
JR北陸本線 鯖江駅(福井駅より京都より普通列車で15~20ェ)
[問合せ]
中道院 TEL:0778-51-1870
鯖江市産業部商工観光課 TEL:0778-51-2200
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。