写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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ここ宮城県塩釜市は、ちょっと古い地図を見ますと“塩竈市”となっています。竈(かまど=土や石で築いてご飯やおかずを煮たきするところ)がいつの間にか、竈の上の“釜”に変わっていました。竈の文字が難しく書きにくかったのでしょうか。この竈を使ったことわざがいくつかあります。「竈が賑わう」といえば暮らしが豊かになること、逆に「竈を破る」は破産を意味し、さらに「竈にまたがる」は子供が親に勝ることなどいくつか挙げられますが、最近はほとんど使われていません。こうしたことから竈が釜に変わってしまっても止むを得ないのでしょう。
塩釜港は岸から海がいきなり深いリアス式海岸を利し、外港として、奈良時代の末期に開かれた古い港です。また塩釜神社の門前町として栄えています。現在は人口約64,000人。多くのうたに詠まれた松島とは隣り合わせ、というより松島の一部にあります。その風光明媚な松島湾千賀ノ浦を見おろす、森山の頂上に塩釜神社があります。奥州の“一の宮”でもあり、塩釜大名神として古い歴史を持っています。海上安全、国土開発、延命長寿そして安産の神様として信迎され“塩釜さん”の名で全国に知られています。
その塩釜神社で3月10日、帆手祭があります。いち名、火伏せ(ひぶせ)祭ともいわれ、現在流でいえば、防火の祭です。火伏せといってもそれにちなんだ行事があるわけではありません。約1トンのおみこしが一基、地元の人達によって正午に神社を出発し、街を練り歩いて午後8時、ちょうちんの灯を頼りに= 202段の階段を登って神社に戻ります。約300年ほど前、火事が多かったことで、これを抑えるために始まった行事です。まだ寒気厳しいなかを一基のみこしが行く姿は、東北ならではの素朴なお祭に感じられるのですが、いかがなものでしょう。
境内の一角にある塩釜神社博物館には、国重要文化財指定の太刀などの宝刀や漁業関係の資料も豊富に展示されています。また、春になると咲く、満開の桜は国指定の天然記念物で、県の重要文化財にも指定されています。奥の細道で名高い松尾芭蕉もこの塩釜神社について「五百年来のおもかげ、いま目の前にうかびて、そぞろに珍し」と、綴っています。
さらに漁業の街だけあって、お寿司屋さんが多くあり、新鮮な魚介類が安く、豊富に食べられます。いまの時期ですと、かき、ほやが特においしいようです。
[塩釜への交通アクセス]
東北本線塩釜駅(仙台から各駅で15分弱)
仙石線本塩釜駅(仙台から各駅で30分弱)
[問合せ]
塩釜市役所 022-364-1111
塩釜市塩釜神社 022-364-1611
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