写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
※掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、ページ公開日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
「くらやみまつり」なんともいわくありげな名称ですが、奈良時代に始まった歴史と由緒ある府中市の大国魂(おおくにたま)神社で4月30日~5月5日(一般には3、4日、メーンイベントは5日夕方のみこし)に納められているお祭です。なぜ、暗闇かといいますと、当然、夜間に行われるわけですが、尊貴な神様を明るいところでまともに見てはいけない、日本古来の風習から、夜間に行われたといわれています。
祭の夜は午後11時頃までコウコウと提灯を灯していますが、その灯火がすべて消され、暗闇に出御したおみこしの飾りの音だけが聞こえてくる、まことに不思議な祭りで、翌朝未明におみこしの帰還を迎えるために、今度はアカアカと提灯を灯したそうです。このような不思議な祭も実は昭和35年までで、以降は夕方から明るいなかで行われるようになり、音だけの独特なお祭は残念ながら現在では体験できません。風紀、治安上よろしからぬの理由です。くらやみの名前だけが残っています。
とはいえ、この祭りは別名、けんかまつりといわれるほど勇壮です。5日のおみこしを先導する六張りの大太鼓(くりぬき胴の太鼓では日本一の大きさとか)がドンドコドの響きがおみこしをかつぐ人だけでなく、見物客にもお腹の底から、勇壮さを味わわせてくれます。『ささら』と呼ばれる竹を割いたもので、数十人がおみこしの通り道を浄めながらの先導も絵になります。
この祭りは4月30日の品川沖の汐汲みから始まり、2日にはおみこしにつける鏡を磨く神事、3日の山車巡業や舞、4日におみこしに綱をかける行事があって5日のおみこし渡御が催されます。
ところで土地の古老は今でも大国魂神社を「六所様」と呼んでいますが、これは武蔵国総社六所神社でもあるわけで、その名残といえます。この由来は多摩、秋川、大宮、秩父、本庄、横浜に散らばっている神社をその昔、国司が巡拝していたものですが、面倒になったのか、ここに集めてまとめて拝するようになったそうです。
さらにここの参道は両脇に巨大な欅(けやき)の木が立ち並び、その景色は壮観です。源頼義が奥州征伐の帰途、欅を奉納したことが発端になり、その後、徳川家康が参道に土手を設けるなど整えています。 このほか、府中での見学場所としては郷土の森(古い建物やプラネタリュームなど)があります。
[交通アクセス]
京王線府中駅南口より徒歩にて5分
場所/大国魂神社(東京都府中市)
郷土の森 府中駅よりバス20分程度
[問合せ]
府中市役所産業課 0423-64-4111
大国魂神社 0523-62-2130
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。