写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年5月16日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
今年は全国的に春の訪れが早く、4月には桜祭りの前に満開が済んでしまい「ガッカリした」の話をよく耳にしました。ここ北海道は紋別郡滝上町(たきのうえちょう)も例外ではありません。2月には流氷で賑わったオホーツク海から車で40分ほどの四方を山に囲まれた滝上町はシバザクラの群落で有名ですが、例年ならば5月中旬から下旬にかけて満開を迎えるものの、今年は15日前後の早いペースで咲いています。来週一杯で見頃が終わりそうです。シバザクラまつりも5月10日からスタートして31日までを予定しているのですが、まつりの終わりまでは持ちそうにありません。この欄での紹介も時期を見計らっていたのですが、予想以上に季節の進行が早いのに驚かされています。
それはともかく、シバザクラが咲いている滝上公園は面積10万平米といいますから、ちょっと想像もつかない広さです。また、公園自体が丘陵になっており、園内の一番高いところでは400mを超えています。その斜面にシバザクラが文字通り、ジュウタンを敷き詰めたように染め上げます。花の色は白がところどころに咲いていますが、ほとんどが赤に近いピンクと薄いピンクで覆われています。広大なスケールは北海道ならではの景観といえ、このシバザクラは真夏に咲く富良野地方のラベンダーと並んで、双璧と言えるでしょう。
ところで、町の名が滝上とありますが、町の中に大小の滝があって、その名にふさわしい滝の町です。滝を巡って遊歩道がありますので、ノンビリと散策できます。土地の人に「ここの名物は何ですか」と聞きましたら「町が自然と同居していること、大自然の恵み」の答えが返ってきました。山菜などの植物とともに渓流のヤマベ、ニジマス(解禁は6月以降)もひと回り大きく感じます。
市街地からちょっと外れますが、渓谷公園のハーブがいっぱいの「香りの里」も見どころ、撮りどころですが、ハーブの花にはまだ間があります。しかし、景観が素晴らしく春の訪れと同時にカメラマンも姿を現わします。また、浮島湿原には大小無数の沼があり、その沼を漂う浮島の姿は秘境そのもので、ほかではちょっと撮れない被写体に恵まれることでしょう。
現在、滝上町は「童話村」として売り出していますが、そのコンセプトはこの地を訪れた人達が「町のイメージを持って童話を創ってもらいたい」、「何年か後に、この童話に出てくるような町を思い出してほしい」の住民の願いが込められているそうです。「すでに創られた童話ではなく、皆さんで童話を創作してください」といってます。
歴史上の著名な人も、建物もありません。現代を代表する有名人もいませんが、一度訪れて、貴方だけの童話を創ってみてはいかがでしょう。
[問合せ]北海道紋別郡滝上町役場
TEL 015829-2111 FAX 015829-3588
[交通アクセス]
旭川市から都市間高速バスで、2時間20分
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。