写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年7月4日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
佐原市は千葉県北部の商業都市で、市街地と水郷地帯との間に板東太郎、すなわち利根川が滔々と流れています。利根川の河港として発展してきた町です。町を歩くとすぐ川にあたるほど水路が網の目のようにあって、日本を代表する水郷地帯であることを教えてくれます。
水郷地帯だけに起伏の少ない町ですが、歴史に包まれた町で、香取神宮を始めとした宇賀神社などの神社仏閣も多くあり、旧家、老舗が立ち並び、カメラを持っていると、思わずレンズを向けたくなる被写体も豊富です。水郷筑波国定公園、水郷十二橋、あやめ祭りでも有名です。また祭りの数はそれほど多くはありませんが、「江戸まさり」といわれるほど夏祭り、秋祭りが盛大に催されますが、そのひとつ八坂神社の祇園祭が今年は7月10~12日にあります。
各町から工夫を凝らした山車が出されますが、それがまたユニークで、さまざまな神様や人形、鳥獣などの飾り物があります。通称おかめと呼ばれる天鈿女命(あめのうずめのみこと)の山車もあり、またそれぞれの額に文字が「柔和」「咲楽」などが刻まれています。これらの飾り物は江戸時代から続いているものもありますが、傷みが激しかったり、壊れたりして、昭和、平成の時代になって作り変えられた山車もあります。しかし、豪華な彫刻、金糸銀糸の天幕を張りめぐらせたこれらの山車は是非、カメラに納めたいものです。さらにこの祭りのお囃子は千葉県無形民俗文化財になっていますが、里のお囃子と江戸の歌舞伎が合体してできたとも語られています。
ところで、このように盛大な祭りが行われるようになった背景には、古くから醸造業(酒・醤油)が盛んで、ここで働く職人は東北、上信越などからわたってきていましたし、祇園祭の本場である関西からも行商人が多く集まっていたことで、佐原独特の祭りに発展していったともいわれています。さらに詳しく調べたい方は八坂神社の境内にある水郷佐原山車会館を見学してください。
また佐原出身の偉人として、日本地図を完成させた伊能忠敬がいますが、今年の5月に記念館ができましたので、ここも立ち寄りたい場所です。ちなみに地元では忠敬を「ただたか」ではなく「ちゅうけい」と称しています。
なお、今年は9台の山車が登場する予定で、11日(土曜)の夕方に「の」の字まわしで山車が廻り、総踊りもこの時刻になります。祭りの撮影ポイントは川沿いの旧家をバックに山車が通る景色、川面にその山車が写っていれば最高だそうです。
現在、花はすいれんが見事ですが、午前10時頃には花が萎んでしまいますので、早朝に撮影をすまさなければなりません。水生植物園が撮影場所で、通常は9時開園てすが、祭りの期間中は6時開園になります。但し、市街中心地から離れていますので、車が便利です。また、祭りの期間は利根川の河川敷が駐車場になり市街地への乗り入れは禁止になります。祭りの場所まで徒歩で10分程度歩くか、舟(1000円)で行く方法もあります。
[交通アクセス]
JR成田線佐原駅下車(東京駅から快速で約1時間50分)
[問合せ]
佐原市役所観光課0478-54-1111
山車会館 0478-52-4104
伊能忠敬記念館 0478-52-2340
香取神宮宝物館 0478-57-3211
水郷めぐり 0478-52-4322
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