写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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今年の天候はエルニーニョ現象によってずいぶんと季節が早められましたが、梅雨に入ってからはオホーツク気団が強いのか、夏を連れてくる太平洋の気団が弱いのか、梅雨前線がグズグズとしてスッキリとした晴れ間には恵まれいい日々が続いています。それでも月日は当然のごとく過ぎていきます。お盆を迎えて帰郷される方も多いことでしょう。熊本県の北部にある山鹿市を故郷に持つ人達は、8月15~16日に行われる山鹿灯籠(とうろう)、なかでも女性だけの千人灯籠おどりを楽しみにして帰郷するそうです。
この灯籠おどりは頭に灯籠を載せて踊りますが、室町時代の後期に京都の近辺で流行り出し、それが全国に広がったといわれ、お盆の風流な行事として各地に残っています。その代表格が山鹿灯籠でしょう。山鹿の各町から灯籠が奉納され、町全体でこの行事を盛り上げます。この山鹿市は山鹿盆地の中心的な存在ですが、近世は宿場町、温泉地として栄え、現在は農業を中心とした静かな町です。
山鹿灯籠は、和紙とのりだけで金灯篭や神社仏閣などを作る伝統的な工芸品ですが、祭りの圧巻は浴衣姿の女性が和紙で作った金灯篭(中に火が灯っています)を頭にのせて「よへほ節」を踊る光景でしょう。宵闇が迫る頃ともなると灯籠が幻想的な世界へ導いてくれます。
また山鹿で有名なものとしては、温泉・古墳があります。温泉は「山中で鹿が湯浴みしていた」ことから発見されたといわれています。一時期、突然枯れてしまったそうですが、金剛乗寺の住職、宥明法印の祈祷により、依然にもまさるお湯が湧き出たとの由来があります。さらに古墳は壁内の幾何学模様が女性の乳房にみえることから「チブサン古墳」と呼ばれ、なんとも悩ましい古墳です。このほかにも多数の古墳があって古代のロマンを感じさせる山鹿市です。珍しい建物に芝居小屋の「八千代座」があります。明治時代に町の人達によって建てられたものです。
ところで、「よへほ節」、『よへほ』とはどういう意味があるのでしょうか、[主は山鹿の骨なし灯籠 ヨヘホ ヨヘホ 骨もなけれど肉もなし ヨヘホ ヨヘホ]と唄われます。難しく考えるのはやめましょう。この『よへほ』にのって優雅に舞う浴衣姿の女性を是非、カメラに納めたいものです。
[交通アクセス]
熊本バスセンターから約1時間
(鉄道がありませんので九州自動車道を植木インター下車して路線バスを利用します)
[問合せ]
山鹿市役所商工観光課 TEL0968-43-1111
山鹿市観光協会 TEL0968-43-2952
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