写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年8月8日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
高知県土佐市には四国で三番目に大きな仁淀川が流れています。四国の川の多くは急流に加え、清流が特長です。この仁淀川は愛媛県石鎚山系を源にして、愛媛県側では面河川と呼ばれています。面河渓は春夏秋冬、その景色に魅せられてカメラマンが詰めかける場所で、その川が高知県に入って仁淀川と名前を変えますが、山間部から平野部への移り変わる景色は四国ならではの風情があります。そして太平洋に流れ込む河口に位置するのが土佐市です。地元の人達は「河口まで清流を保つ川は、日本ではこの仁淀川ぐらいのものでしょう」と、自慢げに話されます。
それを裏付けるように、ここの主な産業は浜側では鰹節、ウルメ塩干品など水産加工品、平野部ではハウス園芸が盛んでメロン、スイカ、キュウリ、そして伝統ある土佐和紙の生産、一方、山里は土佐文旦、小夏など柑橘類とのことですから、いかに自然に恵まれているかがうかがわせる里です。特に鰹節、宇佐の土佐節として名を馳せていますが、浜には鰹節発祥之地の碑も建っています。南国土佐の温暖な気候とともに、自然と育む土佐市です。
とはいえこと、お祭になりますと話は別で、勇壮で熱気あふれる大綱祭りが8月15日、市内のメインストリートで行われます。大漁と豊作を願い、直径1メートル、長さ 130メートル、重さ 1.8トンの大綱を東西に分かれて引き合います。この祭のいわれは、藩政時代、困難をきわめた水利工事の士気を鼓舞しようと、土佐藩家老、野中兼山が工事夫達に酒食を振る舞い、綱を引き合ったのが始まりとされています。大太鼓の合図で始まります。大漁と豊作、海と里の人達、市民がこぞって参加する祭で、約2万人が参加します。綱は稲の縄を編みあげたものです(写真は土佐市役所商工課にご協力いただきました)。
ところで、この付近は海の景色を撮影するのに向いています。宇佐漁港では魚の水揚げが見られ、その先にある宇佐大橋の下を通る漁船、アサリ漁をする小舟、堤防から釣り糸を垂れるのどかな風景にも出会います。さらに大橋の先の横波半島の突端は崖と磯に囲まれた砂浜があり、高所に登れば雄大な太平洋が一望できます。また四国霊場36番札所の青龍寺もこの半島にあります。ちなみに35番札所、清滝寺は土佐市の山手になります。
[交通アクセス] JR土讃線高知駅(はりまや橋)~バス(高岡営業所、須崎行きなど)~土佐市
[問合せ] 土佐市役所(商工課) 0888-52-1111
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