写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年10月3日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
紅葉は山の頂上から徐々におりてきます。そのスピードは地域によって異なりようですが、北へ行くほど紅葉が早くなります。北海道ではすでに各地から報告されているものの、今年は予測が難しく「いつが見頃とハッキリいえない」の話が聞かれます。新聞によると「ほぼ例年並みで、きれいな紅葉が見られます」と記されていますが、こればかりは天候に左右されますので、何ともいいがたいところでしょう。
北海道ではこの紅葉の見頃の時期、10月8~10日に阿寒湖畔で「まりもまつり」が行われます。この「まもりまつり」はもともとは、まりもの保護を願って昭和25年に始まった行事ですが、アイヌの人達の民族舞踊や民族衣装を着て丸太舟を漕ぐ姿が見られることから、北海道を代表する行事のひとつとして数えられるようになって、今年で49回目を迎えています。
まつりは8日に「まりもの成育」の講演があって、9日は地元の人達によるまりも踊りやまりも神輿があり、夜間に阿寒湖上で花火が打ち上げられ、まりも迎える儀式が行われます。アイヌの神事であるカムイノミやタイマツ行列、アイヌ民族舞踊の競演などがあります。
そして10日の昼間にまりもを湖に送る儀式として、カムイノミ、アイヌ民族舞踊の競演、丸太舟に乗ってのまりもを送る儀式があって、様々なアトラクションも湖岸で行われます。
ところで、まりもが明治30年に発見されて約100年が経過しますが、このまりもの成長は遅く、直径約6cmのマリモの推定年齢は 150~ 200歳といわれ、大きいものになると直径30cmに達するものもあるということですから、数百年もの前から存在していた計算になりそうです。辞書によりますと、緑藻植物のシオグサ科に属し、阿寒湖のものほど見事な大型球形を形づくるマリモは、世界でも類がないそうで、世界的に植物学会でも貴重な植物のひとつになっています。阿寒湖の2カ所にのみ生息し、しかも比較的浅い部分にあって、水位が下がって露出すると死んでしまうとか、また水質にも敏感であるとのことです。大事に残しておきたい植物ですね。
なお、阿寒湖の見物には一周18Kmのコースを所用時間約1時間25分で運航している遊覧船が便利で、チュールイ島の「まりも展示観察センター」や雄阿寒岳麓の景観、景勝を気軽に楽しめるそうです。
阿寒町の観光協会によると「例年この時期が紅葉の見頃で、阿寒湖に写る紅葉が素晴らしい」とのことですから、まりもまつりと紅葉を堪能できる可能性が高いといえそうです。(写真提供:阿寒観光協会)
[交通アクセス]
JR釧路駅から阿寒湖畔までバス約2時間、釧路空港から約1時間20分
[問合せ]
阿寒観光協会 0154-67-3200
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