写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年10月17日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
各地に難解な地名が多くありますが、平易な漢字で読み方もさほど難しくはなくても、どのような意味があるのだろうか、興味をひかれる地名もあります。その代表的なものとして、岡山県の「牛窓=うしまど」が挙げられるでしょう。牛舎の窓?とでも想像してしまいそうですが、由来は神功皇后の船が通過している時、それを見ていた牛が、皇后の威光に打たれて転んだことから「牛まろび」となり、さらに転じて「牛窓」になったと伝えられています。正確には岡山県邑久(おく)郡牛窓町です。
瀬戸内海に面した坂が絵になる静かな港町です。対面には前島を挟んで小豆島が浮かび、潮の流れの早いところで江戸時代のころは多くの船が潮待ち、風待ちをしたといわれています。参勤交代の大名船もここでひと時を過ごしていたようです。また、鎖国時代にあったものの、朝鮮との友好関係が結ばれていましたが、朝鮮の通信使が寄港する習わしがあったとも言われ、海に関する歴史を感じさせる町でもあります。
街並みは格子窓のある家、白壁の土蔵、造り酒屋などがあり昔の面影がしのばれ、また、万葉時代の歌人がこの牛窓の景色に感動して詠んであろうと、想像される万葉の歌碑と出会うこともできます。
こうした歴史を代々、引き継いできたのが秋の祭りにも現れています。毎年10月の第4日曜日(今年は10月24日)、盛大に[牛窓秋まつり]が行われますが、同時に[太刀踊り][唐子踊]も奉納されます。
牛窓神社の祭礼として行われ、神輿や全国でも珍しい舟の形をした山車(だんじり)が大太鼓のリズムにのって町内を勇壮に練り歩きます。
小学生2~4年生の男児、5人がヘイヘイヘ-イのかけ声をかけながら、男役は刀を、女役は薙刀を持って、斬り合いの型などを踊りで披露します。これは綾浦の御霊社で奉納する踊りです。午前9時にスタートです。
江戸時代に朝鮮通信使が伝えたと言われ、鮮やかな衣装による踊りと意味難解な口上が、異国情緒を味わわせてくれます。紺浦・疫神社、天神社、薬師堂前、腰掛岩で午後2時から演じられます。
この牛窓には海辺に三重の塔があります。本連寺です。国の重要文化財である奇棟造本瓦葺の本道や、棟門堂、本瓦葺、四脚が珍しい中門(四脚門)があります。こうした長い歴史を感じさせる反面で、洋風のヨットハーバーがあって、近代的なクルーザー、ヨットなど300隻以上が並んでいる様相はまた壮観で、カメラを向けたくなる景色が豊富にあります。さらに覗いてみたいところとしては、陶芸会館、海遊文化館、民俗文化資料館などもあります。今はオリーブの小さな実が秋風に吹かれています。
[交通アクセス]
JR 岡山駅からバス80~90分
[問合せ]
観光センター 086934-5250
牛窓役所 086934-5250
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