写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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平成10年11月7日
ちょっとした撮影のコツや本格的な撮影方法、最新の写真・カメラ用語解説など写真とカメラに関する最新の話題を毎週さまざまな角度から取り上げていく「写真何でも情報 EXPRESS」。これを読んでスキルアップ!
11月にもなりますと、菊展が盛んに行われていますが、群生した花ではコスモスも峠を越えて見たり、撮ったりできる花も限られてきます。そんな中で、福井の三国町でラッキョの赤紫の花が一斉に咲き誇っています。花の群落地を趣味にしている人にとっては三里浜のラッキョとして名を馳せている場所です。
この三国町のラッキョの生産は全国の60~70%にも達していることを考えても、その群生は見事なものです。町を分断する九頭竜川の河口は日本海に向かって、右側は山が海に押し迫り、三国漁港の背中には奇岩、奇勝で有名な東尋坊などがあります。これに対して左側は九頭竜川が運んだ土砂によって砂地の海岸が広がっています。三里浜は左の砂地にあって、その名のとおり、約12Km(3里)の海岸線を形成しています。この砂地の海岸線がラッキョの栽培に適していたわけです。
秋の花は全般的に、侘しさを感じさせます。このラッキョの花も赤紫の線香花火を思わせ、なんとなくはかないイメージがあります。とはいえ、それは1本1本の花の話であって群生した姿は、そうしたはかなさを全く感じさせません。それは見事なものです
このような群生した花を撮影する場合のポイントは、やはりアングルです。つい高い位置から撮りたい心境になりますが、花だけの写真では意外に迫力がありません。背景選びが重要です。ラッキョの花自体は高さが30cm程度ですから、背景に山を配したりするには、むしろ屈み腰になります。それと、遠景までを取り入れようとするなら、レンズの絞りを小さくしますので、シャッタースピードが遅くなりカメラぶれが生じますので、三脚は必携です。
三国町と言えば、ナホトカ号から重油が流れ出し、大変な被害を受けた場所ですが、現在はそのキズ跡も癒えて、静かな佇まいを見せてくれていますが、三国町まで行ったら見逃せないのが東尋坊でしょう。岩が波の浸食で切り立ち、日本海の荒波にそそり立った岩が波に洗われる姿は豪快です。私事で恐縮ですが、高所恐怖症気味な人間ですので、足が竦んで近くに寄ることができませんでした。さらにもう少し足を伸ばすと、雄島(写真)があります。岩石の島で、約1キロの遊歩道がおすすめです。
[交通アクセス]
JR福井駅から京福電鉄で三国まで40分
三里浜へはタクシー15分程度
[問合せ]
三国町役場観光課 0776-82-3111
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