写真何でも情報 EXPRESSコラム・ギャラリー
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水郷といえば、千葉と茨城の県境を思い浮かべる人が圧倒的に多くありますが、中京では三重県の北端にあって揖斐・長良・木曽の三大河川の河口に位置している桑名市周辺を指します。江戸時代には『くわなのはまぐり』で名を馳せ、城下町、東海道五十三次の宿場町、港町として大変に栄えた街です。それだけに、ここで歴史を語るとなりますと、様々な産業、鋳物や鉄工業・木工業・履物、乾麺のなどの伝統化した製造業、昔の面影を残す七里の渡し(右の写真)、住吉浦、宝暦治水で有名な薩摩義士の眠る海蔵寺、青銅の鳥居で有名な春日神社などなど、挙げるとキリがありません。現在は伊勢湾臨海工業地帯が基幹産業になっています。
ここ桑名市の増田神社で12月24日に催される『伊勢大神楽』は、カメラマンにとって非常にありがたい存在です。といいますのも、伊勢市で行われる神楽は威厳があり過ぎて、なかなか撮影できにくく、いうなればカメラマンにとっては「敷居が高過ぎる」感じですが、ここの神楽は伊勢神宮に参拝できない人の代わりに神楽を奉納している関係で、庶民性があり、地元の人達の暖かい心遣いによって撮影しやすいからです。
庶民性があるといっても、国の重要無形民俗文化財に指定されたれっきとした舞や曲芸ですから、見応え、撮り応え充分の神楽です。
この伊勢大神楽の由来は明確ではありませんが、神楽を行う人達が独立していわばプロ化したものといわれています。現在は市内太夫の伊勢大神楽講社の人々によって受け継がれています。いつもは諸国を回壇し、12月24日には増田神社境に一堂に集まっての一般公開となります。
舞には四方を清めたり、神々を鎮める、一年のお祓いなどそれぞれに意味があります。また、曲芸はあやとり糸のように木を綾なしたり、水の芸があったりで、手に汗を握らせてくれます。また時おり、道化師が出てきて衆人を大笑いの渦に捲き込みます。
最近では後継者が少なく技術の継承が困難になっているそうですから、歴史的にも、芸としても是非 被写体としてフィルムに納めたい大神楽です。
なお、今回は時間的に無理ですが、桑名にはボランティアで「歴史の案内人」に史跡を案内(無料)してもらえますので、歴史を学びたい方は利用されるといいでしょう。
[交通アクセス]
名張市へは名古屋から近鉄 急行で約20分
[問合せ]
名張市商工観光課 0594-24-1231
歴史の案内人 0594-24-5416
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