ママカメラマン山ちゃんの写真教室コラム・ギャラリー
今週もひき続きお花を撮ってみましょう。今週はマクロレンズ(もしくはマクロモード)を使って、
花をアップで撮るときの撮り方と注意をいくつか紹介します。
マクロでぐっと近寄ると、見慣れた花でも目で見ているときとはまた違った印象の写真を撮る事ができます。
いちどチャレンジしてみてください。
こうしたアップの写真を撮る時はピントは花のシベに合わせるのが基本です。[作例(3)] とりあえず迷う場合はシベにピントを合わせて撮れば、まとまった印象の写真になります。少なくとも中途半端に「どこにピントが合ってるのかわからない」写真にはなりません。しかし、アップで撮るとピントも極端に薄くなることにも注意しなければなりません。要するにピントが合う範囲がとても狭く、ピント合わせが難しいと言うことです。ちょっとでも動くとピントがすぐにずれてしまうので、ピンボケにも注意が必要です。この点でも「ぜひ三脚を」というのが一番確実な方法です。三脚がどうしてもいやな人はF値をちょっと絞り目に設定して撮ることと、保険をかけて同じカットでたくさん撮っておくことをお勧めします。
花のアップではシベにピントを合わせるのが基本ですが、あくまでも「基本」であって規則ではないので、それだけにこだわる必要はありません。私はよく花びらの縁にピントを合わせてみたり花についた水滴や茎の部分にピントを合わせて撮る事があります。[作例(4)]一輪の花のどの部分をきれいに撮りたいかを考えてピント位置を変えてみると無難なイメージとはまた一味違う写真を撮る事ができます。
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近接撮影ではブレに注意
アップで花を撮る時はいくつか注意しなければならないことがあります。まず、花びらの状態がよい花をさがすことです。当たり前のことなのですが、目で見た印象では「きれい」と思う花でもアップで見てみたら花びらに傷があったり、みずみずしさがいまいち足りない感じになってしまうことがあります。作例(1)の花も、肉眼で見ている限りは十分きれいな一輪なのですがアップにしてみるとちょっと花びらがかさついているのがわかります。後で出てくる作例(4)と同種の花なのですが「ちょっと咲いてから時間がたっちゃってるかなぁ」という惜しい例です。また、アップで撮る時はブレにも注意しましょう。手ブレはもちろんですが風のある日には被写体ブレもありえます。作例(2)は手ブレの失敗作例です。このときのシャッター速度は1/125秒でした。近接撮影に1/125秒は危険です。本来なら「三脚を使いましょう」というのが正しい撮影指導なのですが、1/500秒くらいをキープすればとりあえずブレはだいぶ防げます。