ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
10月のことでした。いつものように運動会の写真を撮るため一眼レフを持って学校へ行きました。晴天の上に強風の日で子供たちが駆け回るたびに砂埃がもうもうと舞い上がるといった状況でした。運動会のときは高倍率ズームが便利なので、一日中18-200のズームレンズでたくさん写真を撮り、帰宅してからホコリだらけになった機材を掃除しました。ところが、次の撮影のときレンズを見て思わず「ひえー中にほこりが入っている」とつぶやいてしまいました。今回はレンズの掃除についてです。
写真(1)は私のレンズです。運動会から帰宅したあと掃除しておいたのですが、どうやら撮影中に入ったゴミのようです。なにしろ一日中ホコリ舞う校庭で持ち歩いていたのですから考えてみればこういうこともあるわけです。かなり派手に入ってしまっています。こうなるとメーカーに出すしか掃除する方法がありません。思わずでた「ホコリが入った」という私の呟きを隣で聞いていたカメラマンが「ホコリぐらい平気だよ~」と他人事だと思ってのんきな発言をしていましたが、当人はここまで大量のほこりが入っているとは思っていないでしょう。写真(2)はズームで望遠側の200ミリにしたときで写真(3)は広角側の18ミリにしたときです。今回はおそらく写真(2)の赤線で囲んだ部分にホコリがつき、ズーミングを繰り返すたびに、レンズ内部にホコリが侵入したものと思われます。帰宅後、掃除したときはこの部分ももちろん掃除しましたが、帰宅した時にはすでに内部にホコリが入ってしまった後だったようです。
レンズを掃除するときはブロアーとブラシ、レンズクリーニング液とレンズクリーニングペーパーがあると便利です。私はそのほかに綿棒を使います。まずはブロアーで大きなホコリを吹き飛ばします。それで取れなかったホコリはブラシで払い落とします。レンズ部分はクリーニングペーパーを綿棒に巻きつけてレンズクリーニング液をしみこませて拭き掃除をします。写真(2)の鏡胴部分もブロアーとブラシで掃除します。
今回のように撮影中にレンズ内に入ってしまったホコリはメーカーに頼むしかありませんが、余裕があれば撮影中もこまめにこの部分のホコリを落としておけばここまで大量のホコリは入らなかったかもしれません。あとはとり回しがやりにくくなるのを覚悟のうえでカメラ用の雨具を使う、という方法も考えられます。三脚をすえてじっくり撮影できるような状況なら雨具もいいかもしれませんね。皆さんも強風の日の撮影には気をつけてください。
レンズ掃除は後玉も忘れずに
レンズの場合通常一番汚れるのは前玉と言ってレンズの一番前にあるレンズ部分の表面が汚れることが多いので、掃除するときは前玉中心に掃除する方が多いのではないでしょうか。(図4参照)確かに前玉の汚れは目立つので、ここを中心に掃除したくなるのはわかります。しかし実際に写真の写りに影響するのは後玉のほうです。ここが汚れていると写りに大きく影響することがあるので、掃除するときはこちらも忘れずに掃除してください。また、ここにゴミがついているとカメラボディのほうにゴミが入ってしまうこともあります。