ママカメラマン山ちゃんの写真教室 コラム・ギャラリー
今回は読者の方がよせてくださった質問にお答えしたいと思います。と言っても「お答えする」というのもおこがましいもので、私の普段のやり方を紹介するというかんじですが。質問は「小5の娘があまり写真を撮られるのが好きではない、けどパパは娘の写真が撮りたい」という内容でした。ご質問をよせていただきありがとうございます。小5というとパパママと距離ができ始める時期でもありますよね。もちろん子供には一人一人の個性がありますから「これなら絶対うまくいく!」と一概には言えませんが、私が普段実践している方法を紹介したいと思います。
お友達や動物、誰かからもらったプレゼントのようなものでもいいです。何かと一緒に撮る、というのは一人で撮られるより気分がのると思います。小学校の卒業式の時、長女がやはり「パパと一緒に撮ろう」というときはなんだか事務的な感じでフレーミングにおさまっていましたが、お友達と一緒に撮った写真はとても良い表情をしていました。この「お友達と一緒に」はけっこう効果があります。[作例(2)]は実家の犬と一緒に撮った写真で[作例(3)]はお友達と一緒に磯遊びで捕まえたタコを持って撮った写真です。好きな誰かやペットと一緒に、など楽しい状況を狙って撮るといいと思います。特に写真に写るのが好きなお友達がいるときなどはチャンスです。
女の子の場合きれいなお洋服や髪飾り、花などでちょっとテンションが上がります。[作例(4)]はお花見の時にお姉ちゃんが髪に桜の花をつけてくれたので何枚か撮った中の一枚です。散々駆けずり回って遊んだ後なので髪がぼさぼさですが本人はおしゃれしたつもりになっています。自分で髪に飾ったのではなく、「お姉ちゃんがつけてくれた」のも一つのポイントです。本人は髪がどんな風になっているのか見えませんから、撮ってからモニターを見せてあげるのもいいと思います。「かわいい」とか「きれい」など、気分を盛り上げてあげるのもわすれずに。
たまには気分転換に子供に撮らせるという手もあります。落としたりぶつけたりしないようにちゃんと使い方を教えてあげて、とりあえずはPモードか何かで撮らせてあげるのも子供にとっては楽しいと思います。[作例(5)]は使わなくなったカメラを貸してあげたときの状況ですが、子供なりにカメラを楽しく使っていました。写される方ばかりでなく写す方の楽しさもわかると、カメラに対する抵抗も小さくなると思います。
まずは遠くから望遠で気づかれないように撮る
自分の子供なのにコソコソ気づかれないように撮る、なんて情けない、と思われそうですが、嫌がる子供を無理に撮ろうとしてはいけません。子供に我慢して突き合わせるくらいなら親が我慢してコソコソ撮りましょう。遊んでいるときや[作例(1)]、何かの発表の場でもスポーツ中でもいいと思います。とりあえずは望遠で遠くから撮ってみましょう。撮られるのが苦手な子は広角で近くから迫られるとそれだけでプレッシャーを感じます。遠くからならそれほど抵抗がありませんし、お嬢さんが慣れてくれるまでちょっと望遠で頑張ってみてください。このとき必ず「決まった」と思えるカットが撮れるまで粘ってください。そして撮った写真(かわいいやつをですよ)は必ずモニターなどでお嬢さんに見せてあげてください。「パパならかわいく撮ってくれる」という信頼を得るまでがんばりましょう。