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秋の雨を撮るVol.243 2015年11月06日更新

日本で雨の季節といえば梅雨ですが、秋も雨の多い季節です。このまえテレビで天気予報を見ていたら、「雨と言うと梅雨のイメージがありますけど秋の雨のほうが降水量は多いんですよ」と気象予報士が言っていました。そういえば洗濯に困るのは秋のほうが多い気がするし、今日は空いてるからと思って紅葉の撮影に行くと雨だったことも今までに何度もありました。別に私が雨女ってわけじゃなかったのね、と小さくホッとしています。今回は秋の雨の写真の撮り方を紹介します。

雨の日にしか撮れない写真を意識しよう

正直に言うと秋だからって基本的には梅雨の雨と撮り方が違うわけじゃないのですが、秋の雨っぽい写真にするため、今回は紅葉と雨を組み合わせた作例を使いました。せっかく雨の日に撮るのですから雨の時にしか撮れない写真を撮るつもりで素材を探しましょう。桜の写真の時にも使う手ですが、木の幹は晴れて乾いているときは茶色や灰色っぽい色をしていても雨にぬれると黒っぽく写ります。こういうときに画面に幹が入るように撮ると黒がしまって写真によいコントラストが付きます。作例1は紅葉の赤い色と黒い幹を組み合わせて撮りました。このように幹を黒く落とすには逆光気味のほうが適しています。雨の日に逆光と言うのはイメージがわかないかもしれませんが、木の下などは雨の日でも周りより暗くなっていますから、暗い場所を手前に、明るい場所を背景に使えば柔らかい逆光になります。明るい背景に露出を合わせれば、暗い幹の部分がより黒く写るというわけです。また、この作例の場合は紅葉が背景になっているのでピントは幹のほうに合わせました。このフレーミングのままで紅葉のほうにピントを合わせると木の幹が中途半端なぼけになってしまい、手前に黒いボケがある、という状態になってしまうため木の幹が目障りになります。この作例のような場合は、木の幹にピントを合わせるか、絞りを絞って木の幹と紅葉の両方がシャープに写るようにするか、どちらかがいいと思います。

作例1濡れて黒っぽくなった木の幹

作例1濡れて黒っぽくなった木の幹

雨の水滴を黒い幹に重ねて撮る

作例2も濡れた幹を使った例です。水滴は明るい背景だと写りにくく暗い背景でなおかつ逆光で撮るときれいに撮れます。葉が落ちた細い枝にたくさんついた水滴を濡れて黒くなった木の幹を背景にして撮ってみました。この作例のポイントは細い枝に水滴がたくさんついていることと黒い幹に重ねて撮ることです。水滴が少なすぎるとインパクトが弱くなります。これだけたくさん水滴がついた枝を見つければキラキラした雨の粒のイメージを出すことができます。

作例2水滴を暗い背景で撮る

作例2水滴を暗い背景で撮る

波紋を撮るにはPLフィルーなしがおすすめ

作例3と作例4はPL効果の比較です。私は紅葉の撮影の時には必ずPLフィルターを持っていきます。紅葉の色をきれいに出すためです。この作例では雨が水面に落ちるときの波紋を撮りましたが水面の波紋は水面に映った影によってできるものなので、PLフィルターで水面の反射をとってしまうと波紋が見えにくくなります(作例3)。いつもはおすすめのPLフィルターですが、このような場合は外して撮ったほうがいいでしょう(作例4)。

作例3PL効果あり

作例3PL効果あり

作例4PLなし

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