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冬枯れで季節感を出すVol.253 2016年01月21日更新

冬っぽい写真ありませんか、と言われてちょっと困ることがよくあります。なにしろ温暖な地域に住んでいるので雪はほとんど降らないし、霜も毎朝降りるわけではなく誰もが冬イコールで連想するような雪景色などの写真が少ないからです。そうですねーお正月のスナップとかですかねえ、などと言っているのですが、この前冬枯れの写真を貸してほしいと言われ、そういう素材もあったか、と思いつきました。冬枯れの写真も気が付くと撮ってはいたのですがそれを冬の季節を表現する素材と認識していませんでした。今回は冬枯れの写真を撮ってみましょう。

冬の季節感を冬枯れの木で表現

木にもいろいろあり、一年中葉をつけている常緑樹と冬は葉をおとし、春にまた新しい芽を吹く落葉樹があります。常緑樹はその名の通り一年中葉をつけていて緑が濃いものが多く、季節感を出すには向いていないものが多いです。一方落葉樹は春には新緑、秋には紅葉し冬には葉を落とすというように季節によって姿を変えるので季節感を表すにはよい素材です。葉を落とし、裸になった木の姿からは寒さや冷たい空気の気配が感じられます。作例1は夕暮れ時に街灯をシルエットっぽく撮った写真です。雲の多い日だったので空に夕焼けのトーンが出ず、遠くのほうにわずかに色づいた雲の切れ目が見えるだけです。空全体のトーンの変化が寂し買ったので頭上にある常緑樹の枝が入るようにフレーミングして撮りました。写真としてはこのままでも悪くないと思いますが、季節感が感じられずいったいどの季節に撮ったものかはわかりません。そこでポジジョンを移動して葉を落とした木の枝を後ろに入れてみました(作例2)。こうすると空のトーンの寂しさを補いながら冬のイメージを出すこともできます。

作例1常緑樹を入れる

作例1常緑樹を入れる

作例2冬枯れた木を入れる

作例2冬枯れた木を入れる


広角で冬枯れのシルエットを生かす

作例3は作例1、2と同じ日に撮ったものです。広角で教会の外観を撮りましたが、やはり空が寂しいのと上の空間をどう処理しようか迷ったので、冬枯れのシルエットを画面の上半分に入れてみました。冬枯れの木はシルエットの素材として使うのが一番使いやすいと思います。この木はおそらくサクラですが、サクラも冬には葉を落とすのでシルエットにすると使いやすいです。広角連巣を使って空に日歩が入ったような形のシルエットで空をカバーしました。さらに寒いイメージを出すために-1.3補正してわざと暗い露出で撮っています。こうするとよりシルエットが黒く描写されるとおいう利点もありますが、-補正は教会のトーンがつぶれない程度にとどめておきましょう。

作例3空のトーンが寂しいので木のシルエットをアクセントに

作例3空のトーンが寂しいので
木のシルエットをアクセントに

夕焼け空とシルエットをかさねる

シルエットの写真に必要不可欠なのはきれいな背景ですが作例4では夕焼け空を背景に冬枯れを撮ってみました。夕焼けのトーンを明るいところから暗いところにかけて写しこむには広角レンズを使う必要があります。望遠だと夕焼けの一部分をアップにしてしまうため空のグラデーションなどは入りきりません。ピントは木に合わせて夕焼けは背景の色として使うつもりで撮りましょう。シルエットにするものと背景の空以外は余計な建物などが入らないようにしたほうが、すっきりした印象になります。シンプルな画面構成を心掛けてポジション、フレーミングを考えましょう。

作例4夕焼けを背景に

作例4夕焼けを背景に


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