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蛍を撮るVol.322 2017年05月19日更新

私の地元では蛍が飛ぶのは6月初めくらいの時期です。と言っても自然の蛍が見られる場所は近くにはなく、蛍のために環境を整備し人の手間をかけて蛍を育てている場所があるおかげで蛍を見ることができるのですが。蛍はきれいな水があるところでしか生きられないそうなのでやはり山など行かないと野生の蛍を見るのは難しそうです。私がよく撮りに行く蛍はボランティアで蛍の世話をしている団体の人たちによってお世話されている蛍です。それでも室内などではなく、ちょっとした木立の中にある水田を利用しているのでそれほど人工的なイメージではなく毎年楽しく撮らせてもらっています。今回は蛍の撮り方についてお話します。

蛍のために明かりは消して

夜の撮影になるため、たまにペンライトなどをつけている人もいます。暗い中でカメラの設定をするときなど確かに明かりが欲しくなりますが、蛍保存会の人の話によれば蛍は明かりがあると光らなくなってしまうそうで、ペンライトなどの光が当たるのも良くないそうです。できるかぎり必要な設定は別の場所でしておいて、蛍のいる現場にはカメラを持ってきて三脚にセットするだけという状態にしておきましょう。

蛍の光は寄って撮る

作例1はズームレンズの30ミリ付近を使って撮っています。蛍は人がいるから逃げてしまうというわけではないので、近くに寄ることが出来ればそれに越したことはありませんがこの時は水田の向こうに蛍が沢山いるポイントがあったのですが、撮影場所からはちょっと距離があり、広角で周りの風景を入れようとすると蛍が小さくしか写りません。画面中央の右寄りに蛍が集まっているところがありましたが、この状態ではただでさえ小さく弱い光ですから写真にしたときに小さすぎて蛍がほとんど目立ちません。蛍の近くで撮れるようであれば近くで広角もありだと思いますが、近寄れない状況だったら望遠を使うなどして寄って撮るようにしましょう。

作例1 蛍が遠くて小さい

作例1 蛍が遠くて小さい

低速シャッターで光の軌跡を撮る

飛んでいる蛍を撮るときは低速シャッターで光の軌跡を撮ることができます。低速と言っても1秒や2秒ではなく30秒くらいの長時間露光がおすすめです。このレベルの低速シャッターを使うにはやはり三脚が必要です。蛍の光は点滅しているので見た目よりも写真には写りにくく、なるべく長いシャッター速度を使ったほうがたくさんの蛍の光を写真に写すことができます。レリーズを持っていればバルブを使うのもいいでしょう。作例2は蛍が集まっているポイントにできるだけ近づいてシャッター速度15秒で撮りましたが30秒で撮ればもうちょっとたくさん写りこんだと思います。ちなみにISO感度は2000でF値は解放のF2.8です。

作例2 寄って低速シャッターを使う

作例2 寄って低速シャッターを使う

風のない湿気の多い日がおすすめ

保存会の人に聞いたところ、蛍は風のない湿気の多い日によく飛ぶそうです。また、蛍が光るのは繁殖のための行動なので、カップルが成立すると光らなくなるそうですからその前でないと蛍の光は撮れないことになります。私は日没ちょっと前から入って光り始めるのを待って撮り始めましたが21:00くらいにはだいぶ光は減ってしまい、一番光っていた時間帯の半分くらいになってしまっていました。たぶん一番光っていたのは19:30前後であったと思います。短い時間しか撮れない写真の場合はちょっと早目に入っておくのがおすすめです。


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