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イルミネーションを撮るVol.306 2017年01月27日更新

冬の寒い時期は空気中の水蒸気が少なくて空気が澄んでいるため夜景や星の撮影に向いています。LEDが登場してからイルミネーションが華やかにしかも安価で飾ることができるようになりました。そのせいか冬になるといろいろな場所でイルミネーションを飾るところが増えたように思います。昔子供たちをよく連れて行った遊園地で冬の間イルミネーションを飾るイベントがあり、一度行ってみようと思いカメラを持って出かけました。今回はイルミネーションを撮ってみましょう。

点光源のボケを使ってみる

普通にイルミネーションを撮ってももちろん良いのですが、今回は前ボケを使ってイルミネーションにちょっと一味足してみることにしました。イルミネーションの点光源はぼかすと丸いボケになります。これを前ボケに入れて撮ることで見た目に変化をつけようと思います。作例1はF22に絞って撮っています。向こう側のイルミネーションのツリーとイルミネーションを枝にはわせた木をバランスよく収まるようにフレーミングして手前にある柵にはわせてあるイルミネーションを前ボケにするために低いアングルにカメラをセットします。この時はかなり柵に近づいて撮りました。ピントは奥のイルミネーションのツリーに合わせています。ただ、絞りをF22に設定して撮っているため手前のイルミネーションがきれいにボケていません。

作例1 F22で撮影

作例1 F22で撮影

絞りを開放にして丸ボケを作る

ボケの大きさは絞りを開ければ(F値を小さく設定)大きくなり、絞りを絞り込むと(F値を大きく設定)小さくなります。作例1はF22ですから、かなり絞り込んでいるためピントは深くなりますがその分ボケが小さくなるため、前ボケにしようと思って入れた手前のイルミネーションがきれいにボケてくれません。そこで絞りを開放にして撮ったのが作例2です。作例1と作例2はカメラを動かさず絞りだけを変えて撮りました。奥の方のイルミネーションのツリーの写り方はほとんど変わっていませんが手前の前ボケの大きさ、形が全く違うのがわかると思います。こうした点光源のボケは絞りの形になるものです。つまり丸いボケにするためには絞りを開放にしなければきれいな丸いボケにはならないと言うことです。丸いボケを使いたいときは絞りを開放にして撮りましょう。

作例2 F2.8で撮影

作例2 F2.8で撮影

前ボケのイルミネーションからの距離によっても大きく変わる

作例3は作例2のポジションから一歩下がって撮った写真です。主役のイルミネーションツリーからの距離は一歩下がったくらいでは大して変わらないので写り方にもほとんど変化がありません。しかし、前ボケ用の柵にはわせたイルミネーションからの距離は作例2の倍くらいになります。少し離れたことでたくさんの前ボケ用イルミネーションを入れることができました。カメラのレンズも変えていませんし、絞りも開放のままです。それでもちょっと後ろに下がっただけでかなり違うのがわかると思います。作例3のほうが前ボケのイルミネーションがたくさん入っているのがわかりますが、離れた分、一つ一つの丸ボケは小さくなります。ポジションがちょっと違うだけで前ボケの写り方は大きく変わりますから自分の好みに合わせて距離を調節してみてください。前ボケは近づくほど大きく、離れるほど小さくなることを覚えておきましょう。

作例3 一歩下がって前ボケをたくさん入れる

作例3 一歩下がって前ボケをたくさん入れる


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