修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2007.07.30
カメラに使用されているモルト(ポリウレタンフォーム)と呼ばれる遮光スポンジは経年変化により劣化(加水分解)し、役割を果たせなくなり漏光する。
其ればかりでなく加水分解した状態は多湿になりカビや腐食の原因となり、外観で見える所だけでは無く内部にも使用してあるので注意が必要です。
(注釈)
加水分解とは反応物(モルト)と水(空気中の水分)が反応し、生成物(ある作用の結果として生じたもの)に分解する反応です。
機種によっては赤○部には緩衝材としてモルトを使用してあり、劣化(加水分解)でペンタプリズムの蒸着をも侵してしまう。(侵されたプリズムは黒い汚点に見えます)
外観のモルトが劣化(加水分解)していましたら内部にも使用してある可能性がありますので、劣化の所見を認めたら早い内に製造元のサービスステーションに御相談下さい。
カメラケース・レンズケースにもポリウレタンフォームが使用されている場合があります。
別離保管を勧めます。
風呂場の鏡の蒸着に腐食が起きるのは、常に多湿にさらされているからです。
カメラはもっとデリケートです。
防湿庫・乾燥剤で大事な愛機を湿気から守ってください。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。