修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2007.11.15
Pen-Sは、何故か人気の機種だ。
シャッター羽根に油分の湿潤があると動かなくなる。
いわゆる、シャッター羽根油なる症状である。
確認方法は、裏蓋を開け、楊枝で羽根を押すと開閉するから判断が付く。
正規に分解するには、ヘリコイドを外さねばならず、レンズピント出しに苦労する。
されば、禁断の手法はないかと試したのが今回の方法であるが、一記事当たりのブログ容量制限があるので簡易的に解説をしたい。
1のネジを外し、セットレバーを外す。
2のネジを外す。
スプールギヤーと多重防止レバーに隙間があり、3のネジ(点線部)を出来るだけ緩める。
多重防止レバーを上に上げる。
(画像には無いが、シンクロターミナル側の擬皮を剥がし、貼り板を外し、シンクロ接続を外しておく。裏蓋側よりシャッターを固定してある4本ネジを外す。
この辺りの解説は、カメラGET Vol.14 2002/02 Penn-S修理の手引きを参照して貰いたい。)
そうすると、シャッター部が本体より分離する。
シャッター裏側の3本ネジを外すと、身二つになる。
シャッター羽根洗浄後、シャッターチャージレバーを前室の切り掛けに入れながら組み込むのにはチョットしたコツがあるが、中々伝授が難しい。
ヘリコイド・秒時機構部が取り付いたままの前室。
今回、邪道で試みたのは、正攻法を教えても「もっと、楽な方法はないかね!」の天の邪鬼の方がおりまして試みてみました。
ああ~、部品捕りカメラの大量発生だとおしかりを受けそうですが、このような思考もあると受け流して頂きたいと思います。
日本橋店中古売場 田口由明
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