修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.01.29
レンズシャッターのチリチリ虫が鳴き出したら無闇に作動行為をしてはいけない。
シャッター基部をしっかりと押さえ、前玉を外す。
赤○部の固定ネジを外し、押さえ環を外す。
クリック環を外す。表側に見える7カ所のネジ穴は、程良いクリック感を調整する為にある。クリック環の裏側にシャッター秒時クリックの溝がある。
シャッターダイアル環を外す。組み込む際は赤○の2カ所を合わせる。
秒時環を外す。
チャージ環を外すには、レリーズロックを外さなければならない。取り付けてあるバネ掛け位置に注意。
チャージギヤーとチャージ環の引っ張りバネの掛かりを逃がし、外す。
チャージ環とシャッター前室の滑走面は清掃し、新たにモリブデングリスを塗布する。
チャージギヤーの軸にも同じ様、塗布する。
赤○部の係止レバーバネの外れに注意する。
スローガバナは1と2のネジで固定されている。
分離してベンジンで洗浄後、各々のギヤー軸・アンクル部に注油する。
過分な注油は、油分の湿潤によるシャッター羽根油の原因となるので注意する。
シャッター羽根に油分の湿潤が見られるので、全分解し洗浄・注油を施した。
シャッター羽根が油分の湿潤により作動しない場合は、無闇に作動行為をしますとシャッター羽根が破損します。。
更に、シャッターダイアルを無造作に回したりの行為をすると、油切れしているスローガバナの秒時を決めるピンの損壊を招くので、速やかに修理依頼をしよう。
日本橋店中古売場 田口由明
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