修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.02.05
コパル#000番シャッターの紛失注意報は、コロである。
誰が修理をしたのか?紛失の赤○部にコロが無い。左下のはめ込み画像と比べて貰いたい。
分解途中で気が付かないうちに紛失をしたものと思われる。不注意である。
カメラGET Vol.14「オリンパスペンS 修理の手引き」おとなの工作読本 NO.9「蘇れ!名機達 オリンパスペンD」でも解説しましたが、コロの紛失が多いようです。
コロを紛失するとシャッターチャージの際、巻き上げが重くなるのと、コロの肉厚分がシャッターセット量の不足を招きます。
チャージレバーが1の矢印方向に動いた時、コロが2の方向に回転し力量が軽減される機構となっています。それ故、コロは重要な役割をしていると言えましょう。
分解の際は、真っ先にコロを外し保管します。
シャッター羽根に油分の湿潤が見られますね!
折角、シャッター羽根の油分を洗浄しましても、機構部分の注油の仕方によりまして、油分の湿潤に繋がってしまうのです。
レンズシャッターのスローガバナのチリチリ鳴きで注油をする時は、注意が必要です。
無精をして、組み込まれている状態での注油は間違いの元です。
組み込まれている状態で過分な注油は、時間の経過と共に広がり、ネジ穴を通じてシャッター羽根に到達するのです。
水に一滴の油を垂らすと油膜が大きく広がる現象と同じと考えてください。
油分の注し方として
と、注油方法の選択が重要になるのです。
日本橋店中古売場 田口由明
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