接着の剥離

オリンパス ペンのファインダーに異変が起きている、とペンをまとめ買いした方が残念な表情をした。好きな写真機なのに。。。。。。伸びた髭の顔が曇る。

覗くと視野枠板が剥離し、ずれてしまっている。汚れもあるね！一泊入院となった。

上カバーを外し、ファインダー組み品の覆いを剥がすと視野枠板がずれている。
エポキシ接着剤が経年変化で剥離したものである。

ペンのファインダーは、固定レンジファインダーと考え、ビームスプリッター（ハーフミラー）を介し、１と２光路を集合して見ているのです。

埃や油分の汚れがあると、十分な接着強度を得ることが出来ないので、接着面を清掃する。
新たなエポキシ接着剤で調整しながら取り付ける。序でに他のレンズやミラーを清掃する。気持ちの良い透明感が蘇る。
翌日、受け取りに来店した。髭顔の口元がほころび、目元に皺が出来た。

（ISBN4-526-05134-9　1470円）

日刊工業新聞社発行の「トコトンやさしい接着の本」がある。
素材の違いによる接着剤の選び方と接着剤の性質を詳しく解説してある。為になる知識の満載だ。写真機にも種種の接着剤を使用してあり、些細な部品の剥離を手短にある接着剤で取り付けた行為に良く出会う。特に、瞬間接着剤を使用したのには閉口する。

このような場合の養生が大変なのと、取り返しの付かない場合とがある。生兵法は現に慎むべきで、専門家に任せることを勧める。

日本橋店中古売場　田口由明