修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.06.24
接着剤の剥離に好都合でも毒性のある溶剤を使わなくてはならない。
溶剤は表記が無くても害はある。購入には身分証明書が必要な「医療外劇物」指定である。
注射器に少量吸入します。
製造から幾年過ぎただろうか、補修部品の供給は無く、飾り板を剥がさなければ目障りなゴミの清掃が出来ない。さりとて、無理に剥がせばクシャクシャのアルミホイル状態になってしまう。
綺麗に剥がすには、注射器に入った溶剤を飾り板の隙間に流し込み時を待つ。
接着剤が緩めば、目から鱗の如しで綺麗に剥がれ、再利用しても美しい。
接眼枠を外せば接眼レンズも外すことが出来、一丁上がりの筈であった。「まさか」の坂である。
所が、ペンタプリズムの前に中間レンズと言う扉が通せんぼをしています。
カバーを外さなくてはなりません。外した光景は、加水分解したモルトの高き峰がありました。何と言うゴミの発生元でしょう。
赤○のネジを外すと中間レンズが外れ、清掃が可能となりました。
ペンタプリズム押さえの金具を外し、モルトを除去します。
周辺に転げ落ちたモルトも、漏らさず除去します。組み立てたらゴミが顔を出してはシャレになりませんよね!
簡単に接眼部の清掃が出来なかったのは「内部に使用してあるモルトが加水分解していますよ!完全に分解せよ」との神の宣託だったのかも知れません。
日本橋店中古売場 田口由明
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