修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.07.02
※この記事は2008年7月2日に書かれたものです。
何者にも代え難い愛機です。不具合が起きたときに相談先は何処と探したことでしょう。
専門外の機種ですが、小さな出会いとなりました。
上カバーを外したら、即、飾り環を取り付けませんとレリーズ軸が動いてしまいます。
面倒な事が起きる前に元に戻しておきます。
上カバー距離計側に残されたゴッンコの痕です。さぞ、痛かったと思います。
EM対物レンズを通った光はダハプリズムにより90°曲げられ、ハーフミラーにより再度90°屈折して合致像となります。(赤点線)
赤実線と赤点線が距離計の光路。緑点線が画面枠の光路。
この度の入院は、切実な電話から始まりました。
今は無きミノルタの頃は、厚意により修理が可能でしたが、現在は依頼するところもありません。悲しい運命のLeitzを関したカメラなのです。個人でドイツに送れば別ですが。。。
症状は、衝撃により?距離計の合致像が大きく乖離しています。 そのズレ量はと申しますと、織り姫と彦星ほど離れて仕舞っているのです。
折角、レンズを購入したのに使用できないとの相談でした。 多少の遣り取りがありまして拝見することにしますと、間もなくの持ち込みとなりました。
開腹すると、ハーフミラーが衝撃によりズレが生じたのです。 ハーフミラーを元の位置に戻し、微調整をしまして合致するようになりました。
来月は七夕です。一年に一度、逢瀬を認めた天帝に願い、何時までも寄り添う距離計をと願っております。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。