修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.07.08
Pen-F系の接眼枠は、アクセサリーシューの使用で破損して仕舞うようです。
接眼枠がグラグラするのは止めているネジ部に負荷が掛かり、同じように破損します。
接眼枠内部の破損であれば、破片が残りますが、外部ですと残らないようです。
内部の破損は、破片をジグソパズルの如し並べましてジクロロエタンで溶かして接着しますと良いでしょう。
接眼枠より、ファインピックスF420で撮影した画像です。
ファインダーを覗くとなにやらおかしなカビの発生がありました。 画像をクリックすると拡大画像になり、放射状に菌糸が確認できます。
ファインダー組み品を外してみました。カビの中心に位置する物質を拡大してみますとケナガコナダニの抜け殻でした。
抜け殻を養分としてカビが発生したのです。食物連鎖でしょうか?
ファインダー組み品にケナガコナダニが昇天していました。
ファインダー組み品を分解し、清掃をします。
前板を分離して、ペンタプリズム・焦点板も清掃を致します。
無機質なカメラにケナガコナダニは何故、住み着いたのでしょうか?
ケナガコナダニは一般的に家庭の中にいるのです。
畳・床等にいるようで、米・麦・豆類・チーズ・乾物等に生えたカビを好みます。
時には大量発生し、白い粉で覆われた様になるようです。 カメラもカビが生えたので、美味しい食べ物があると潜り込んだと推定します。
修理部時代、ファインダー内に虫が這っていると依頼された事もありますが、輸送中に遠出をしたのか見つからない場合が少なくありません。
カメラに住み着くのを防ぐ対策は、カビを生やさないことです。
「カビが生えたらケナガコナダニに食べさせて綺麗にしてもらう」そう言う話ではないのです。
之からの季節、ファインダーを覗いたらインベダーが歩き回っているカメラにならないよう気を付けましょう。
ダニが住み着く愛機なんてゾットしないお話でした。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。