修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.09.16
※この記事は2008年9月16日に書かれたものです。
勝手、在籍した修理教室の定席に花を飾り、講義に先立ち合掌して冥福を祈りました。 友であり、お客様であり、良き助言者でありましたお茶の水の先生が亡くなりまして2週間が過ぎ、悲しみを越えての講義となりました。
それでも、講師とは辛いもので講義を続けねばなりません。 先生「間違わずに分解していますか?いつもの通りに端折った分解はいけませんよ!」 と心に問いながら進めます。あの日、30日に参加しました他の受講生も同じ気持ちと思います。
講義に先立ち、残された友、二人と思い出のスープカレーを食す。 辛さで吹き出る汗か?思い出で涙腺が緩むのか?目頭が熱くなりました。 お茶の水の先生、このブログも読んで下さいますか? 読んで下さいましたら以前の様に批評をお願い致します。
田口先生
「千里眼でも見えないカビ」は、「あやの路地、よし麻呂」のカメラ修理毒舌漫談を聴くようでした。特に太字部分、ところで「文様」とは、「みみずのようにくねった文字でしょうか」「千里眼でも見えないカビ」
カビがあると入院してきたレンズを光にかざすと糸くずであつた。
試しに息を吹きかけると、あゃ~文様が浮き出るではないか?ゴマフアザラシか?
別に、月のクレターの撮影をしているわけでは無い。静かな海のカビと命名する
此方が、拡大画像で、中心(赤矢印)には核?がある。周りには菌糸が魔の触手を形成して縄張りを伸ばしている。恐ろしい光景ではないか。この時点での目視は無理だ。
吹きかけた息が造影剤の役割をして、カビを浮き上がらせたので見えた。スーパーマンなら見えたかも知れない。
清掃してみると、文様は薄くはなったが、痕跡が残ってしまったのが良く判る。
清掃後の拡大画像。チョイト分かりづらいが中心(赤矢印)と濃淡の違いがある。
息の造影剤を吹きかけなければ何事が起きたのか判断は難しいようだ。
清掃せずに培養すれば立派なカビに育ったに違いない。可哀相な事をした。
健康も、そうであるように早期発見が長生きの秘訣に変わりない。
今回の撮影に当たっては苦労をしたのである。検査技師・執刀医・記録係・照明係と四役をこなす。そして、コントラストの不足によりピントが合わせづらいのと、 造影剤の息(一時的な水滴)の蒸発の早いことだ。咽頭の乾きを覚える。
それでも、愛機ファインピックスF420は期待に応えてくれた。
何とも頼もしい道具で、之からも原稿の手助けをして欲しいと願う。
修理の手引きを執筆しますと伝えれば喜んでくれましたね!
修理教室を立ち上げますと話せば、心配だからと助手として助けて頂き有り難う御座いました。
そして、もう心配ないからと受講生となり、陰で支えて頂き有り難う御座いました。
改めて、ご冥福をお祈り致します。
日本橋店中古売場 田口由明
あなたの大切なお写真の現像・保存・プリントは写真専門店カメラのキタムラにおまかせください。