修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.09.19
1927年頃の製品と言うと80年前となる。良く巡り会えたと思う。
ANNSCO MEMOと名付けられ家族の履歴をハロゲン化銀にMEMOする道具として世に送られた。
裏蓋にフィルム送り機構がある。
画面枠はハーフ判で、80年前にフィルム節約の精神の設計とは驚きである。
パトローネは発明されていないから、カートリジにフィルムを詰める作業が必要となる。
試しに詰めてみました。
江戸指物と言う高度な技法の木工がある。80年前のニュヨークにも指物師集団が存在したのか?本体の骨格は木材で作られている。前面にある木ネジ4本を外す。
枚数計部とシャッター部が現れる。枚数計はレリーズすることにより一歯送られる。
シャッターは1/100とTIMEの二速?
1と2のネジを外し、銘盤を外す。前玉を外す。 レンズは白濁している。
2速を作り出す仕掛けは秒時カム盤にあるカム穴(赤丸部)による。
カム穴で秒時切り替えレバーの動きを押さえるか、押さえないかで2速が作られる。
画像はTIME状態で開閉レバーが秒時切り替えレバーにより係止(赤丸部)されて開放状態になっている。
再度、レリーズすると閉塞する。
1/100は係止されずに開閉レバーがシャッター羽根を弾く。
本日は楽しい勤務時間となった老兵の入院であった。
でも、余り夢中になると叱責の声が聞こえそうだ。
推理小説の犯人を捜すの如く、分解方法・原因を探すのは後頭葉のようである。
新たな情報を側頭葉に記憶しようと思うが、回路にゴミがあるようで、何時の日か消えてしまう。
その時は、今回のブログを参照しようと思うが、ブログを書いたこと自体思い出さなければ悲劇である。人は、其れを「ど忘れと言うが?」果たしてそうであろうか?
日本橋店中古売場 田口由明
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