修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.10.08
本日は、外部生の入院手続きの日の様で二寝台が埋まってしまった。
相談事に「相談に乗りますよ」と答えれば、行動の素早さは言わずもながで、気の変わらない内にとの様です。もう一台は、稀少種のペンS3.5です。
症状は強制開放にならず、焦点合致確認の目視が出来ないとのこと。
レンズを外すとレンズシャッターの持病である油分の湿潤が見受けられる。
小さな力で強制開放しているので油分の湿潤は致命的である。
願わくば、機能が作動しない場合は無闇に動作させてもらいたく無いものである。
シャッター羽根の支点部に過大な加重が掛かり、破損に繋がりかねません。
油分を洗浄するのに分解をする。
開閉環の動きにも粘りが感じられる。洗浄後、油分の湿潤が起こりにくいよう慎重に注油する。
スローガバナに付加された強制開放機構です。
強制開放レバーを操作すると開放レバー1が開放レバー2を動かし、開放レバー2が開閉環を押し、シャッター羽根が開くのです。
油分の湿潤がある為に開放になりませんでしたが、シャッター羽根の損傷を防ぐのに安全策があります。
強制開放レバー取り付け側にバネが組み込まれていて、シャッター羽根動作に不具合が起きた場合に過重な力が開放レバー2に掛からないよう力を逃がすようになっています。
今回は、この機構のお陰で大事に至りませんでしたが、通常シャッターを切る機構とは別ですので、問題が生じた場合は、全ての動作行為をなさらない事を勧めます。
日本橋店中古売場 田口由明
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