修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.10.29
絞り羽根粘りで入院をしてきました。タクマーにもナマケモノが住み着くようです。
前環を止めている3本ネジを外し、分離したら前玉を外す。
距離環を止めている3本ネジ(右下挿入画像)を外し、分離する。
以前、修理したのか?無限位置に罫書きがありました。
無限位置は、カメラに取り付けて合致合わせをすれば良い。
3本のセットネジを緩め、深度環を外す。
絞りクリックの硬球があるので、絞り環を注意深くずらす。
赤丸部のネジ3本を外すと鏡筒とマウント部に分離する。
組み立てる場合は、1に2を咬合させます。
化粧環・後玉を外す。
溶剤(アルコール)で緩め、固定環を外す。
固定するときに固定環を最後まで締めると絞り作動環が動かなくなりますので、程良く絞り作動環が動く位置にして接着する。
絞り作動環を外せば、側面に油分の湿潤が見られる。
絞り羽根のナマケモノの原因である。
それらは、何処からお出でなされたか?
経年変化でヘリコイドグリスが分離し、長き時間を掛けまして絞り作動レバーの小窓より侵入してきたのが原因です。
ヘリコイド回りを良く清掃します。
又、長い時を経て旅してくると思います。
試しに、小窓回りに蝋を塗布してみました。侵入を阻止するオイルフェンスの役割をするでしょうか?
油分の旅を見届ける前に、小生、旅立って仕舞うようです。
日本橋店中古売場 田口由明
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