修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2008.11.26
電池の漏液により腐食しています。助かるか?どうか分解することにします。
擬皮を剥がし、ネジ4本を外すと、上カバーが分離できます。
制御部とプリズム部を結合している線は、ネジを緩め外します。
フロントカバーは3本のネジを外し、分離します。
1から4のネジを外し、プリズム部を分離します。
制御部とプリズム部に別れました。
プリズム部に取り付けてある電池室は裏側まで、漏れ出た電解液により腐食しています。 腐食を浮き上がらせ乍ら清掃をします。
リード線も線芯が腐食を受け、電池室より剥がれています。
今回は、リード線が剥がれたのが幸いしました。リード線が腐食しても尚接続されていますとリード線を電解液が伝わり受光素子基板まで腐食させてしまいます。
電池室を外しますとアース端子があり、腐食を清掃します。
新たなリード線を取り付け、組み立てますと動き出しました。(貴重だね!)
長い間電池を入れておくと、漏液をおこし、最悪使用不能になってしいます。
水銀電池には電解液として水酸化カリウム溶液が使用されています。
漏液は、水酸化カリウム溶液が電池容器から漏れ出ることを言い強アルカリ性を示します。
アルカリ液は金属を腐食させて通電不良となるばかりか、使用機器そのものを使い物にならなくしてしまうのです。
漏液した電池を抜く際に電解液が手に触れましたら流水で洗い流します。
手の皮と面の皮の厚い方は良いのでしょうが、化学火傷になる場合がありますので注意致しましょう。ピリピリするようでしたら皮膚科を受診しましよう。
民具使用後は電池を抜いておく心がけが大事と言えましょう。
日本橋店中古売場 田口由明
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